キャプチャーの取り回しでは全幅に注意
ルノー「キャプチャー」は、全長4240×全幅1795×全高1590mm、ホイールベースは2640mmで、最小回転半径は5.4mとなっている。プラットフォームは、「CMF-B」で、日本未導入の2代目(P16型)日産「キックス」や2代目(F16型)日産「ジューク」などと同じで、日本導入モデルでは、日産「ノート」、「ノートオーラ」が同プラットフォームを使っている。

日本のBセグSUVの代表格であるトヨタ「ヤリス」は、全長4200×全幅1765×全高1500mm、ホイールベースは2560mm。最小回転半径は5.3m。

欧州車では、フォルクスワーゲンT-Crossが全長4140×全幅1760×全高1580mm、ホイールベースが2550mm。最小回転半径は5.1mとなっている。フランス車では、プジョー2008が全長4305×全幅1770×全高1580mm、ホイールベースは2610mm。最小回転半径は5.4m。

最小回転半径からすると、取り回しのしやすさでは大差ないように見えるが、1.8mに迫るキャプチャーは、狭い道などでのすれ違いでは少し気を使う。ワイドな全幅は、駐車場や道路事情によってはある程度制限されるケースもあるだろう。立体駐車場のパレット幅によっては入らない場合もある。
さらにワイド感と先進性を増したスタイリッシュな外観

一方で、マイナーチェンジにより精緻で先進的な顔つきになり、車格を超えたワイド感がさらに強調されている印象。正面から眺めると上級のCセグメントSUVのような堂々たる雰囲気を放っている。

リヤビューは、顔つきほどの変わり映え感はないものの、クリアレンズの採用でアクセントを付け、リヤバンパーも変更することでモダンな仕立てになった。
インパネは、「openR Link」と呼ぶスマホのミラーリング機能が付く10.4インチの縦型タッチスクリーンが目を惹く。マイナーチェンジ前の7インチディスプレイよりも大幅に大きくなり、視認性や操作性(タッチコントロール)が大幅に向上し、先進的なムードも増している。

ライバルを大きく上回る積載性の高さ
先進安全装備では、衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線中央維持機能などが引き続き採用されるのはもちろん、後側方の車両との接触回避をサポートする「ブラインドスポットインターベンション」、車線をはみ出しそうになった場合、ステアリング操作をサポートする「エマージェンシーレーンキープアシスト」、ドアオープン時に車両後側方からの他車接近を警告する「ドアオープニングアラート」が新たに加わった。

パッケージングは、BセグメントSUVとしては平均的な範囲に収まるが、後席は160mmの前後スライドが可能で、後席のレッグスペースは、ヤリスクロスやT-Cross、プジョー2008などのライバルを若干上回る印象を受ける。後席は、フロアから座面前端までのヒール段差も確保されていて、深めの着座姿勢が取れる。

大開口部を備える積載性の高さも美点で、後席のスライド機構と6対4分割可倒式、上下2段に設置できるラゲッジボードによりフレキシブルに使える。荷室容量もマイルドハイブリッドがクラストップレベルを誇る536L、フルハイブリッド E-TECHも440Lを確保。

プジョー2008の434L、ヤリスクロスの390Lと比べると大容量なのが分かる。なお、BセグSUV以上CセグSUV未満のボディサイズを持つホンダWR-Vは、458Lでクラストップレベルを謳っているが、キャプチャー(マイルドハイブリッド)の大容量には及ばない。