Crafted in a Mercedes-Benz

リヤシートを高度な音楽スタジオに

メルセデス・マイバッハ S 680のリヤキャビンに搭載された「クラフテッド・イン・ア・メルセデス・ベンツ」。
今回、発表された「クラフテッド・イン・ア・メルセデス・ベンツ」は、リヤシートにラップトップPCを接続することで、最新設備を持った音楽スタジオに変貌する。

2022年、メルセデス・ベンツと世界最大の音楽レーベル「ユニバーサル・ミュージック・グループ」は、新たな車内音楽空間「アプルーブド・イン・ア・メルセデス・ベンツ(Approved in a Mercedes-Benz)」を発表した。メルセデス・ベンツ車内にドルビーアトモスのミックス技術を導入することで、走行中でもアーティストの音楽が完璧に再生されることが可能になった。

ドルビーアトモスは、米国・カリフォルニア州を拠点とする音響記録・再生技術のパイオニア「ドルビーラボラトリーズ」が展開するオーディオ技術。ステレオヘッドフォンやドルビーアトモス対応のスピーカー/レシーバーを介して、臨場感のある3Dオーディオ体験を実現する。

メルセデス・ベンツ、、ユニバーサル・ミュージック・グループ、ドルビーラボラトリーズによる協業は、この数年でさらに進化。今回、ロサンゼルスで行われたイベントにおいて、メルセデス・ベンツは「クラフテッド・イン・ア・メルセデス・ベンツ(Crafted in a Mercedes-Benz)」と名付けられた、最新音楽機能を初公開した。

クラフテッド・イン・ア・メルセデス・ベンツを導入したメルセデス・マイバッハは、リヤキャビンがドルビーアトモス対応のサウンドスタジオとして機能。アーティストやプロデューサーはラップトップPCを接続するだけで、メルセデス・ベンツの室内空間において、即座にミキシングやモニタリング、サウンドの微調整を行うことができる。

車両に搭載された最先端スピーカーを個別コントロールすることで、走行中でも正確な音響エンジニアリングが可能。メルセデス・ベンツは、このコンセプトを将来的に量産モデルへの展開も検討しているという。

グラミー賞プロデューサー&アーティストも体験

ロサンゼルスのインタースコープ・スタジオで行われたイベントには、アーティストのアーロン・フォーブス(左)と、プロデューサーのフィニアス(右)が登場した。
ロサンゼルスのインタースコープ・スタジオで行われたイベントには、アーティストのアーロン・フォーブス(左)と、プロデューサーのフィニアス(右)が登場した。

クラフテッド・イン・ア・メルセデス・ベンツは、ロサンゼルスのインタースコープ・スタジオで行われた限定イベントで初公開された。特別ゲストとして、ビリー・アイリッシュへの作品提供でも知られるグラミー賞/ゴールデングローブ賞/アカデミー賞受賞経験を持つプロデューサーのフィニアス、そして数々のトップアーティストとコラボするアーロン・フォーブスが参加した。

ふたりはすでにこのテクノロジーを試用しており、フィニアスはその可能性について次のようにコメントした。

「実際、音楽は車内で聴かれることが多いので、その空間で制作・編集することは、私にとっても新たな挑戦となりました。その上で非常に満足度の高い体験を得ることができました。メルセデス・ベンツのサウンドシステムは非常に精密で、セットアップは直感的です。異なるリスニング環境を意識しながら制作できるのは、私にとってもエキサイティングな体験になりました」

メルセデス・ベンツ グループのマルクス・シェーファーは、次のように説明を加えた。

「私にとって音楽は走行体験の重要な一部です。だからこそ、車内オーディオ体験を世界最高にすることに全力を注いでいます。ユニバーサル・ミュージック・グループとドルビーラボラトリーズとの協業は、そのビジョンの要となるでしょう。今回発表した、クラフテッド・イン・ア・メルセデス・ベンツによって、私たちは再び新たな基準を打ち立てたのです」

試乗したメルセデス・マイバッハ EQS 680 SUVの価格はオプション込み総額約3450万円だった。

メルセデス・マイバッハ EQS 680 SUVに試乗「電動ラグジュアリーSUVの極致に触れる」

2024年8月に本邦に上陸したメルセデス・マイバッハ初のフル電動SUV「EQS 680 SUV」。威風堂々とした佇まいと最先端技術と至福の後席体験を備えた、電動時代におけるラグジュアリーの極致的な1台を試した。