最新パーツを投入しEJ20の潜在能力を解放!

駆動+足まわりはGDB流用でリフレッシュ!

「クルマ好きは父からの影響ですが、根っからのスバリストというわけじゃないんです。就職先の都合でスバル車を選ぶことになりましたが、古いスポーツカーが欲しかったのでGC8。いかにもなスタイルのスポーツカーもいいですが、普通のカタチをしたスポーツモデルが子供の頃から好きだったんですよね」と、愛車選択のきっかけを振り返るのはT.Iさん。

購入したのは8年前。18歳で免許を取得した翌日に中古車店へ向かい、まさに運命的な出会いとなったのがこの2000年式の最終型WRXだった。走行8万6000kmのフルノーマル極上ワンオーナー車で、「試乗させてもらい、ターボの加速に一発でしびれちゃいました」と即決だったとか。

カスタマイズのスタートは中古マフラーの装着から。その後、サーキットを走るようになり、ブレーキパッドと車高調、タイヤ&ホイールを入れるという定番のコースだ。ここからさらにカスタム熱はエスカレートしていき、GDB用のEXマニとタービンや6速ミッションを装着。これらの作業は先輩の手も借りながら、実家の駐車場の隙間で、全てDIYで行なっていた。

そうしたマシン全体に及ぶDIYチューンを生かしながら、新たなエンジンとなったのが現在の仕様だ。「走行距離が15万kmとなり、新品ヘッドが手に入る内にオーバーホールをしたいと考えました。当初は2.1L仕様を考えていましたが、ガレージヤマゴウ山郷代表のアドバイスにも後押しされ、どうせならEJの究極である2.6L仕様を作ってもらうことにしました」。

新エンジンは2024年5月に完成。新品EJ25ブロックにはRSEの鍛造ピストン、コンロッド、クランクが組み込まれ、新品ヘッドにはRSEビッグバルブ、JUNハイカムを装着。HKS製GTIII-RSタービンとの組み合わせにより、約450ps&65kgmというスペックを獲得している。

「GC8の魅力はなんといっても軽さです。特にパワーを上げると飛んでいきそうな感じも、今のクルマでは味わえない“操る”楽しみだと思います。この2.6L仕様は、高回転のパワーだけでなく、街中は3000rpm以下で事足りる低速トルクのお陰で抜群に扱いやすいです」とのこと。

エアフロセンサーはVAB用。エンジン制御は以前からのパワーFCとしているが、エアコン使用時にハンチング現象が発生しているので、対策としてフルコンLINKへの変更を予定している。

排気系はEXマニがGDB用で、フロントパイプにHKSメタルキャタライザー内蔵タイプ、マフラーはガレージKM1の80φフルチタンという構成。

車高調は現在装着しているのが3セット目で、GDBアプライドFのアーム類流用に合わせてGDB用ダンパーにGC8用アッパーマウントを組み合わせて装着。スプリングレートはF:8kg/mm、R:6kg/mmだ。

PCD114.3のGDB用5穴ハブに加えて、ブレーキシステムもGDB純正ブレンボを流用。ホイール&タイヤはエンケイPF09(FR:9J×18)にシバタイヤR31(FR265/35)の組み合わせだ。

ブースト、水温、油温、電圧、A/F計の追加に11点式ロールケージで走りに振ったインテリアかと思いきや、後席にはチャイルドシート×2も装備して家族のためのクルマとしても活躍している。

今後はより大きなタービンへの変更など、さらなるチューニングも検討中。そして、目指すはGC8を長く維持し続けていくこと。「必要となりそうなパーツは買えるときにコツコツと集め、外装類はリヤバンパー以外すべてストックしています」と準備は万端だ。

●問い合わせ:ガレージヤマゴウ 埼玉県入間市下藤沢926-8 TEL:04-2937-3674

「90年代WRCの夢は終わっちゃいない」43万km走破したST205セリカ改カストロール仕様の真実

1990年代、トヨタのWRCマシンといえばセリカだった。その象徴とも言えるカストロールカラーをまとったST205を、2.2L化&純正タービン仕様で“現代に蘇らせた”のがこの1台だ。ラリーの伝説を愛し、走ることを楽しみながら43万kmを刻み続けるオーナー・小西さんのセリカは、まさに「WRCスピリットを宿す日常車」である。

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