実用性重視のストリートコンセプト!

サーキット走行向けのファーストステップチューン完成

GT-RやZ、スープラといったハイパワー系から、ロードスター、スイフトスポーツなどのコンパクトスポーツまで、幅広く対応してきたオリジナルランデュース。

同社が新たに着手したのは、FL5型シビックタイプRの開発だ。もちろん、チューニングコンセプトは従来からの方針を踏襲しており、サーキットでの速さを追求しつつも、ストリートでの実用性を最重視するスタンスに変わりはない。

この日、セントラルサーキットで行われたのは、データ収集を兼ねたシェイクダウンテスト。仕様はサーキット走行に向けて要所のみを強化した「ファーストステップ仕様」だ。セッティングは初期段階ながら、速さはノーマルを確実に上回った。好感触の結果が得られたこの仕様に投入されている主なメニューは、次の通りである。

まずエンジンは、HKSパワーエディターによるブーストアップ仕様。扱いやすさとレスポンスを重視し、今後もタービンは純正のまま、ECUチューンでポテンシャルを引き出す計画だ。4000~6500rpmという広いパワーバンドを持ち、走るステージを選ばないのが魅力。ピークパワーよりもレスポンスや扱いやすさを重視した方向性で、「今後ECUチューンに進んでも、この考え方は変わりません」と浅田代表は語る。

冷却系はインタークーラーのみ強化。タイムアタック的な短い周回であれば、水温は純正システムのままでも問題ない。気温の高いシーズンを見据え、ボンネットはクーリングダクト付きへの交換を予定している。

排気系チューンはHKS製のリーガマックススポーツを装着。今後はキャタライザーや中間パイプの効率化を図り、その上でECUチューニングを実施する予定だ。

HKSハイパーマックスRで足回りをチューニング。バネレートは標準仕様のまま減衰力のみを高めたイニシャルセッティングで、乗り心地をキープしつつ運動性能を向上させた。

サーキット走行に欠かせないブレーキチューンは、まずパッド交換からスタート。ZONE製ブレーキパッドの豊富な摩材ラインナップを活かし、最適な効き味を模索中だ。フロントヘビーな重量配分を考慮し、現状はフロント寄りの効きでセット。今後はシステム全体の強化も計画されている。

今後交換が予定されているランデュース製ビッグブレーキキット(FL5/FK8用)は、6ポットキャリパー+365mmローターを採用。キャリパーカラーの選択も可能だ。FL1/FK7用キットもラインナップされている。

タイヤはアドバンA052(265/30R18)、ホイールはアドバンレーシングGTビヨンド(9.5J+45×18インチ)をインストール。走りを重視したインチダウン仕様だが、純正サイズ(19インチ)でのベストセットも今後探っていく予定である。

エアロパーツは、ランデュースが強力タッグを組むバリス製。現状はフロントリップのみだが、フロントバンパーやGTウイングも開発中。さらに、フロントのトレッドを拡大するワイドフェンダーのリリースも決定しており、エアロチューンの進化に期待が高まる。

インテリアは運転席のみレカロのRSSに変更。そのほかインテリアは純正をキープしており、普段使いの快適性を残した仕様だ。

「全体的にいい感じにレベルアップできている。使える回転域も広く、誰にでも扱いやすい特性になっているのが良い。足回りはしなやかで、不快な突き上げがなく、高速走行時の操安性や追従性にも不満はない。クセがなく、FFであることをほとんど意識せずに走ることができる」とは、インプレッションを担当したシャーク井入選手。

「シェイクダウンでのセントラルサーキット1分28秒台という結果には満足している。今後もタービンは純正のまま。フットワークも乗り心地を犠牲にせず、ベストセットを追求する。そのためにも、エアロチューンへの注力は欠かせないのではないかと思っている」と語るのは、マシン製作者のオリジナルランデュース浅田氏だ。

今後もユーザーライクな仕様のまま、FL5の可能性を探っていくというオリジナルランデュース。FL5オーナー諸氏は、その動向に注目したい。

●取材協力:オリジナルランデュース 岡山県倉敷市三田118-1 TEL:086-464-0606

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オリジナルランデュース
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