コンセプトカー「ニッサン ハイパーパンク」のデザインがより現実的になる?

日産の人気クロスオーバーSUV、「ジューク」の次期型プロトタイプを、スクープ班のカメラが初めて捉えた。

日産 ジューク 次期型プロトタイプ スパイショット

初代ジュークは2010年に発売され、個性の強いデザインで日本でも瞬く間に人気モデルとなった。その後、2019年に第2世代が欧州で発表されたものの、残念ながら国内販売はされなかった。

日産 ジューク 次期型プロトタイプ スパイショット

欧州の型破りな小型SUVの中でも、日産ジュークはその個性で常に際立ってきたが、今、大きな飛躍を遂げようとしている。3代目となるジュークのカモフラージュされたプロトタイプが公道でテスト走行されているのが目撃され、2026年の市場投入に向けて開発の佳境にあることがわかる。

欧州市街地で捉えたプロトタイプは、ボディが完全にカモフラージュされ、ディテールは隠されている。それでもプロトタイプのプロポーションからは、その方向性が十分に読み取れる。コンパクトで力強いスタンスはフォード・プーマ Gen-Eを彷彿とさせるが、角張ったフェンダーフレア、シャープな分割LEDヘッドライト、そして初代ジュークを彷彿とさせる特徴的な先細りのグリーンハウスなど、日産らしさもしっかりと表現されている。

リアセクションは日産キックスのデザインを踏襲しているようだが、リアガラスはより傾斜し、テールゲートを彫刻的な形状にすることで、ひと際スポーティな印象を与えている。足まわりでは、未来的なデザインのブラック仕上げの大径アルミホイールを履いている。

フロントドアにはポップアウト式のドアハンドル、そしてCピラーにマウントされたドアハンドルが備わっており、これらはオリジナルモデルと同じことがわかる。全体的なデザインは2023年のジャパンモビリティショーに出展されたコンセプトカー「ニッサン ハイパーパンク」と比べて、大幅に実用性が高められているようだ。

ニッサン ハイパーパンク

次期型ジュークは電気自動車(BEV)となるようで、リーフとアリア(どちらも同じ工場で生産)のプラットフォームにも採用されている「AmpRミディアム(CMF-EV)」プラットフォームの短縮版を採用すると予想されている。

エントリーモデルは40~55kWhのバッテリーを搭載。アリアの63kWhバッテリーを搭載したよりパワフルなバージョンは、400~480km(WLTP)の航続距離を実現する可能性がありそうだ。また、エントリーモデルは、最高出力120~150PSを発揮する単一電気モーターを搭載した前輪駆動車となる見込みとなっている。

次期型ジュークは2026年に発売すると思われ、価格は2万5000ユーロ(約446万円)〜3万ユーロ(約535万円)になると予想されている。

日産は、2026年までに8車種のBEVを発売、日本での電動化を強化する計画を持っており、BEVとなるジュークの日本市場復活を期待しても良いかも知れない。