高出力292ps/215kWのシングルモーター、または最高出力340ps/250kWのより強力なバージョンから選択可能に
日産の中国合弁会社、「東風日産乗用車公司」は、ブランド「N」シリーズ初のクロスオーバーSUVとなる「NX8」を初公開した。
NX8は、日産が中国で東風汽車と提携して開発した新型ミッドサイズの電気SUVだ。これは、成長を続ける低価格帯のNシリーズラインアップの最新モデルとなる。「NX8」と名付けられたこのモデルは、既存のN6およびN7セダンに加わり、電動パワートレーンも複数用意される。
そのエクステリアは、セダンと同じスタイリング言語を踏襲し、すっきりとしたサーフェスとグリルのないフロントフェイシアが特徴となっている。全幅に広がるデイタイムランニングライトは、分割ヘッドライトを横切り、フロントフェンダーを包み込むように配置されている。一方、OLEDテールライトはリヤ全体に伸びていることがわかる。
全体的なフォルムは、面一のドアハンドルと力強いショルダーラインが特徴的な、従来型のSUVのプロポーションを彷彿とさせる。そのボディサイズは、全長は4,870mm×全幅は1,920mm×全高は1,680mm、ホイールベースは2,917mmとなっている。
これは、エクストレイルよりも210mm長く、パスファインダーよりも134mm短いことを意味するが、ホイールベースはパスファインダーよりも17mm長く、室内空間はわずかに広くなっている。
公開された画像からは、ルーフに搭載されたLIDARユニットに加え、一連のセンサーが搭載されていることが示されており、先進運転支援技術を示唆している。日産は内装をまだ明らかにしていないが、N6およびN7のキャビンレイアウトを反映したものになると予想されている。また、タッチスクリーンとソフトタッチ素材が随所に採用されるはずで、NX8は広々とした5人乗り仕様になることがわかっている。
パワートレーンだが、中国工業情報化部が最近公表した仕様では、NEV（新エネルギー車）に分類されることが確認されており、最高出力292ps/215kWのシングルモーター、または最高出力340ps/250kWのより強力なバージョンから選択可能のようだ。
さらに、プラグインハイブリッドまたはレンジエクステンダーバージョンも提供され、最高出力148ps/109kWを発揮する1.5Lターボエンジンと、265ps/195kWを発揮する電気モーターが組み合わされる。
すべてのモデルに、CATL（寧徳時代新能源科技）製の最新のリン酸鉄（LFP）リチウムイオン電池パックが搭載される。航続距離とバッテリー容量はまだ公表されていないが、超急速充電に対応するとされている。
日産NX8の中国市場への発売は2026年上半期に予定されており、価格は発売が近づいた時点で発表される予定だ。N6およびN7セダンと同様に、NX8も近い将来、他の市場への輸出が開始されると報じられている。
中国市場で販売好調なセダン、「N7」の日本導入が計画されているという噂があるが、N6とN7の価格をみれば、非常に競争力のある価格帯にとどまる可能性が高いほか、小さすぎず、大きすぎずという絶妙なサイズ感、SUV人気からも、NX8は日本導入の本命かもしれない。
