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今日は何の日?

■上級版タントをアピールしたタントエグゼ

2009年にデビューしたダイハツ「タントエグゼ」

2009(平成21)年12月24日、ダイハツは軽スーパーハイトワゴンである「タント」の派生車「タントエグゼ」をリリースした。タントエグゼは、独身や新婚の男女や子離れ層を含む、より幅広いユーザーをターゲットとし、タントの売りだったスライドドアを止めてヒンジドアにし、スタイリッシュさと上質さをアピールした。

元祖スーパーハイトワゴンのタント誕生

スズキ「ワゴンR」が火付け役となったハイトワゴンブームで軽市場が盛り上がる中、2003年11月にダイハツは独自のパッケージングでさらに車高を高め、クラス最大級の室内スペースを実現したスーパーハイトワゴン「タント」を発売した。

2003年にデビューしたダイハツ初代「タント」

ボディサイズは、全高がムーヴより105mm高い、全長×全幅×全高が3395×1475×1725mm(標準グレード)、またホイールベースは軽最大の2440mmにして、フラットで圧倒的な室内スペースを達成。ボディ骨格には、進化版衝突安全ボディ“TAF”を採用し、左右分轄でロングスライドできるリクライニングの格納機構付きリアシート、大きな開口部のリアゲートなどで利便性が高められた。

2003年にデビューしたダイハツ初代「タント」

スタイリングは、エンジンフードを極端に短縮して角を丸めたボクシーなフォルムで、直角に近いAピラーと大きなウインドウガラスが特徴だった。エンジンは、最高出力58psの660cc 直3 DOHCと64psのインタークーラーターボエンジン。組み合わされたトランスミッションは、2WD(FF)が4速AT、4WDが3速ATまたは4速ATだった。

タントは圧倒的に広い室内スペースと使いやすさが子育てファミリー層の支持を集め、発売1ヶ月で1万台を超える受注を記録し、その後も月販台数で8000台をキープする大ヒットモデルとなり、スーパーハイトワゴンという新たな軽自動車のジャンルを開拓した。

ミラクルオープンドアで利便性をアピールした2代目タント

2007年12月にモデルチェンジした2代目は、軽自動車としては初となるセンターピラーレスとスライドドアを組み合わせた“ミラクルオープンドア”が大きな注目を集めた。

2007年にデビューしたダイハツ2代目「タント」

初代よりもホイールベースを2440mm→2490mmに拡大し、初代はヒンジドアだったものを助手席側後席はスライドドアに変更、さらにセンターピラーをなくすことで、フロントドアとリアスライドドアを全開すると幅1480mm×高さ1355mmの圧倒的な広さの開口部を実現し、初代にも増して広い室内スペースと楽々な乗降性が実現されたのだ。

ダイハツ2代目「タント」のミラクルオープンドア開口部

2代目タントのデザインは、先代のイメージを踏襲しつつメインターゲットであるママ層をより意識して、可愛らしさを強調して女性志向を強めた。インテリアについても、低くワイドなセンターメータークラスターと、浮き上がったように見えるシルバーセンタークラスターの採用により、機能性とお洒落感が演出された。

パワートレインは、最高出力52ps/最大トルク6.1kgを発揮する660cc 直3 DOHCエンジンと4速ATおよびCVTの組み合わせ。駆動方式は、FFと4WDが用意された。ターボエンジンも設定されたが、「タントカスタム」用だった。

車両価格は、108.15万~140.7万円(2WD)/120.225万~133.875万円(4WD)だった。

スライドドアを止めてスタイリッシュに仕上げたタントエグゼ

2009年にデビューしたダイハツ「タントエグゼ」

2009年12月のこの日デビューしたタントの派生車「タントエグゼ」は、スーパーハイトのタントの広さを生かしたまま上質感を高めた。子育てファミリー層にアピールするタントに対し、未婚・新婚の男女や子離れ層を含む、より幅広いユーザーがターゲットだ。

2009年にデビューしたダイハツ「タントエグゼ」のサイドビュー
2009年にデビューしたダイハツ「タントエグゼ」のボディサイズ

デザインコンセプトは、“スタイリッシュ&スペーシャス”で、Aピラーをタントより傾斜させてスタイリッシュに変貌した。注目は、タント最大の特徴とも言えるピラーレスのスライドドア“ミラクルオープンドア”を止めて、ヒンジドアに変更したこと。またインテリアについても、落ち着いたイメージでまとめ、特にグラマラスシートと呼ばれる乗り心地の良いシーが注目された。

ダイハツ「タントエグゼ」のコクピット
ダイハツ「タントエグゼ」のシート
ダイハツ「タントエグゼ」のドア開口状態

パワートレインは、最高出力58ps/最大トルク10.5kgmの660cc 直3 DOHCエンジンとCVTおよび4速ATの組み合わせ。なお、同日に発売された「タントエグゼカスタム」には、64ps/10.5kgmの同ターボエンジンを設定。また、スライドドアの廃止やシート機構の見直しなどで、タントに比べて約60kgの軽量化に成功したタントエグゼは良好な燃費性能を達成した。

2009年にデビューしたダイハツ「タントエグゼカスタム」
2009年にデビューしたダイハツ「タントエグゼカスタム」

車両価格は、113万~128万円(2WD)/117.1万~133.1万円(4WD)。タントの上級版として登場したタントエグゼだったが、2代目タントの売りだったスライドドアを止めたことが不評だったようで、エグゼは2014年に1代限りで生産を終えた。

2009年にデビューしたダイハツ「タントエグゼカスタム」のリヤビュー

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今や軽に限らずファミリーカーでは、背が高いこととスライドドアが必須アイテムになっている。タントエグゼはファミリーカーを目指したわけではないが、ユーザーは使いやすいスライドドアを望んだのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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