
オイル交換をさぼっていたので汚れがひどいはず
スーパーカブ110の場合、エンジンオイルの交換周期は約3000kmごと。しかし現実にはちょい乗りが多かったりするので1500~2000kmごとのほうが適切だろう。そうした観点からするとかなりオイル交換をさぼってしまった。
そしてもうひとつ、オイルフィルターも交換した記憶がない。いくら抜群の耐久性が特徴のスーパーカブとはいえ、こんなひどい扱いをしていては申し訳ない。ということで、エンジンオイルとオイルフィルターを交換することにした。
まずはエンジンオイルとオイルフィルターを購入する。ディーラーやバイク用品店で買うことができるが、今回はECサイトで注文した。エンジンオイルに関しては多くの製品があるので、そうした中からスーパーカブに適したものを選べばいい。個人的には以前からELFオイルを使用していたのだが、今回はホンダ純正Pro-Honda STANDARDの1L缶を選んだ。これは従来のウルトラG1の後継品だ。部分化学合成油の5W-30である。 オイルフィルターに関しても社外品が出回っているが、ホンダ純正パーツを注文した。


古いエンジンオイルを抜いてオイルフィルターも取り外す
センタースタンドでスーパーカブを立てて、2~3分エンジンを暖機した。気温が低い状態だったので少し暖めたほうがオイルが出やすいかなと考えたからだ。
給油口のフィラーキャップを緩め、エンジン下部にあるドレンボルトを取り外す。ボルト径は17㎜。ラチェットレンチを使用して緩め、古いオイルを受けるトレイを用意し、あとは手で直接ドレンボルトを緩めていき、取り外す。ボルトを外すとスプリングとスクリーンフィルターも一緒に外れた。排出されたオイルはかなり黒く汚れていた。そのまましばらく放置してオイルがほとんど出てこなくなるまで待つ。
次にエンジン右サイドの下部にあるオイルフィルターが収納されている箇所のカバーを取り外していく。カバーは2か所でボルト止めしてあり、このボルトを外す。サイズは8㎜で、やはりラチェットレンチを使って外した。この部分からもオイルが出てくるので、ボルトをある程度緩めたところでトレイをずらして廃油を受けられるようにする。
カバーが外れてオイルが出たところで、フィルターを押さえているスプリングとフィルター本体を取り出す。案の定フィルターは真っ黒だった。たしかに汚れてはいたが、ちょっと見た限りでは金属粉などはなかった。これで古いエンジンオイルの排出とオイルフィルターの取り外しは完了だ。











新しいオイルフィルターとエンジンオイルを入れる
新しいオイルフィルターをセットして、エンジンオイルを注入すれば作業は終了だ。手順としてはまず、ドレンボルトやカバー、スプリング、スクリーンフィルターなどの部品を、パーツクリーナーできれいに洗浄する。ドレンボルト、カバーに取り付けてあるOリングを、新しいものに交換する。このとき新しいOリングにオイルを塗布する。
準備が整ったところで、オイルフィルターを入れていく。中央部にゴムが取り付けてある側が奥になるように入れる。スプリングを中央部に入れカバーを装着していく。スプリングの反力で少しばかり取り付けにくいが、うまく手で押さえながらボルトを入れていく。2本のボルトをある程度回し込んだところで、8㎜のラチェットで固定していく。本来ならトルクレンチで規定トルクで締め付けるのだが、持っていないのであまり強く締めすぎないように固定した。
次にドレンボルトを固定していく。スクリーンフィルターをスプリングに入れ、その下からドレンボルトを押さえながら回し込んでいく。やはりスプリングの反力でやりにくさはあるが、根気よくまっすぐに回し込んで固定していく。ドレンボルトも規定トルクで絞め込むのだが、カバー同様強く締めすぎないように固定した。
あとは新しいエンジンオイルを注入していくだけだ。スーパーカブ110のエンジンオイル量は、オイル、オイルフィルター交換時で0.8Lとなっている。購入したPro Honda STANDARDは1L入りなので、オイルジョッキに0.8L入れ、注入口から入れていった。すべて入れ終わったところで、フィラーキャップのゲージで量を確認。規定内になっていたのでいったんキャップを締め、エンジンを始動。1~2分暖機した後エンジンを止めて、再度ゲージでチェックする。やはり規定内に収まっていたので、これですべての作業が完了だ。その後10km程走行してみたのだが、走り出しの加速が良くなったような気がした。









レイの廃油は、百均で買ってきた油吸収パッドですべて除去し普通ゴミとして出した。今回のエンジンオイル、オイルフィルター交換に要した費用は、4300円ほどだった。
