純正のイメージを損なわない完成度の高いデザインが魅力

フロント・サイド・リヤアンダー・スポイラーの4点をリリース

2022年12月のNSX生産中止以降、途絶えていたホンダスポーツカーの系譜を、次世代のかたちでつなぐ存在として登場したプレリュード。3年ぶりに市場に帰ってきたホンダスポーツという格好の素材をいち早く捉え、ボディキットを東京オートサロン2026に持ち込んだのが、広島のエアロパーツメーカー「エイムゲイン」。数少ない社外エアロパーツ装着車ということもあり、多くの来場者が足を止め、その姿をカメラに収めていた。

エイムゲインと聞くと、VIP系を源流とするヤンチャ系のエアロパーツをイメージする人も少なくないだろう。しかし現在は、セダン、スポーツだけにとどまらず、ハイエースからジムニーまで手掛けるトータルエアロパーツメーカーへと進化している。なかでもスポーツ系においては「個性は引き出すが、奇をてらわない」という方向性が色濃くなりつつある。

プレリュードが属する2ドアシリーズには「スポーツ」と「GT」シリーズの2タイプを設定。前者はハーフタイプのエントリーモデル、後者はワイドフェンダーを装着したフルキット、と明確に棲み分けられている。今回展示されたプレリュードは「スポーツ」仕様だ。

そのコンセプトは明快で「純正の完成度を壊さず、純正比でわずかに“効かせる”」こと。パーツ構成は、フロントアンダースポイラー、サイドスポイラー、リヤデフューザー、リヤゲートスポイラーの4点。いずれもボディにピタリとフィットするタイプで、出幅、下げ幅は純正プラス10〜15mmに抑え、幅広いユーザーをターゲットとしている。価格は4点セットで、FRP製が38万5000円、カーボン製が66万円となる。

フロントはホンダ純正が持つ空力バランスを尊重し、過度な主張は避けた。両サイドはキックアップしたデザインを採用し、空力イメージを盛り込みつつも、視覚的には控えめだ。ボルドーワールドのエアサスと組み合わせることで、全体の印象が自然に引き締まる。

サイドは、純正でも張り出しがある造形を活かし、純正サイドステップに被せて装着する構成。カーボン仕様では、こうした全体を覆うデザインとすることで、カーボン柄がしっかり見えるのもポイントだ。デザインを複数製作し、細かく調整を重ねた結果、張り出し量はわずかでありながら、フィット感は極めて高く、優れた一体感を生み出している。

リヤアンダーはスポーティなディフューザー形状を採用。中央に配されたブルーの純正意匠を残す2分割構造とし、レーシングカーのイメージを効果的に取り入れることで、スピード感を強調した。純正ではマフラーが見えない設計(右サイドに下向きに配置)であることもあり、全体のデザインバランスは非常に整っている。

リヤゲートスポイラーは、プレリュードのコンセプトカーに装着されていたグライダーの翼を彷彿させる立体的なデザインがモチーフ。オリジナルはワンピースだが、ウイングをボディサイドまで回し込みたかったため、安全面も考慮して3ピースの分割構造を採用した。ウイング長のバランスは現車合わせで詰めた部分で、短すぎればリヤバンパーだけが強調され、長ければ癖が強くなる。そのギリギリのラインを狙って仕上げたという。

「納車されたのは2025年11月末。オートサロンに出す、と決めて急ピッチに仕上げました。最新のホンダ車は、もともとの造形レベルが高い。だからこそエアロパーツ製作は難しい。誰にも似ていないものを作る必要はありますが、やり過ぎると下品になる。その最適解を探るため、時間のないなか何度も手直しました」と語るのはエイムゲインの伊藤哲也代表。

類まれなるセンスとあるべき姿を徹底的に追い込む造形力こそが、エイムゲインの強み。「ホンダもきっと驚くはず」。そう思わせる完成度だった。

●取材協力:エイムゲイン TEL:082-427-2334

「抑えきれないZ愛を体現!」クルウチの集大成 『CRAZY Z』を見よ!【東京オートサロン2026】

三重県のカーショップ「クルウチ」が東京オートサロン2026に出展したのは、代表を務める久留内良彦さん自身の「純愛」をテーマにしたRZ34フェアレディZ。ドラッグレースのシリーズチャンピオンを獲得したマシンをベースに、240ZGやポルシェ935など、久留内さんの好きなクルマのエッセンスを随所に取り入れたワイドボディを実現。クルウチの集大成とも語るオンリーワンなクレイジーZの完成だ。

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エイムゲイン
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