多様なニーズに柔軟に対応 選択肢豊富なラインナップ

フリードは2024年度に最もたくさん売れたホンダの登録車。その大きな理由が、初代がコンセプトに掲げた〝This is サイコーにちょうどいいホンダ!〞を継承すること。全長4310㎜は、ステップワゴンより約500㎜短く、基本ボディの全幅は5ナンバーサイズ。最小回転半径は5.2mとステップワゴンより200㎜小さく回れる。それでいて3列シート車が用意されるから、「定員分の荷物が載らないと困る」というユーザー以外、まさしく〝サイコーにちょうどいい〞のだ。
エクステリア




しかも選択肢も豊富。グレードにはカジュアルな「エアー」とSUV仕立ての「クロスター」があり、それぞれに純エンジン車とハイブリッド(e:HEV)車が用意される。シートのバリエーションも3種類あり、2列目独立シートの6人乗りと、ベンチシートの7人乗りに加え、「クロスター」には3列目レスの5人乗りも用意される。駆動方式も7人乗りがFFのみとなる以外、すべてのグレードで4WDが選択できる。3列目席は左右に跳ね上げて格納する方式。跳ね上げ時には多少、ラゲッジスペースを侵食するとはいえ、バックドア側から簡単に操作が可能。しかも2列目独立シート仕様なら、2列目両側にチャイルドシートを付けても、その間から3列目に出入りできる。これはライバルにはないアドバンテージだ。
乗降性


ファミリーユース色が強いフリードの中で、異色の存在が「クロスター」の5人乗り。折り畳んだ2列目席とラゲッジボードがほぼフラットになり、前後長も約1.8m確保できるから、マットを敷く程度で簡単に車中泊スペースがつくれる。ラゲッジボードの下は収納スペースになるため、就寝時でも積んでいた荷物の置き場に困ることはない。
インストルメントパネル

ちなみに「クロスター」の見た目はSUV風だが、タイヤサイズや最低地上高は「エアー」と同じ。フリードの美点である乗り降りしやすさを犠牲にして車高を上げても、このクルマで悪路を走るユーザーはほとんどいないというのが大きな理由だ。そんなフリードの走りの実力はどうか? まず1.5ℓガソリン車から紹介すると、動力性能は必要十分。新型になってエンジン出力は少し低くなったが、勾配が10%を超える急坂も過不足なく登る。エンジン回転数こそ高まるが、エンジン音に濁りがないので、うるさいとは感じない。ハンドルの操作力は、低速域で意図的に軽くしているとのことで、市街地でも軽快に扱える。
居住性


一方のe:HEVは、ハイブリッド専用チューニングした1.5ℓエンジンで発電し、モーターで走る〝シリーズ式〞に、直結クラッチを追加したもの。モーターの最大トルクは253Nm と、2.5ℓ自然吸気エンジン並み。これがアクセル操作に即応するから、高速の合流や追い越し加速もとてもやりやすい。
うれしい装備






月間販売台数 8301台(24年11月~25年4月平均値)
現行型発表 24年6月(一部改良 25年3月)
WLTCモード燃費 25.6㎞/ℓ※「e:HEV AIR」のFF車

ラゲッジルーム


市街地を穏やかに走っていると、エンジンを止めてモーターだけで走っている時間が長く、車内は快適。一方でアクセルを深く踏み込むと、エンジン回転数を有段ATのように変化させる制御を盛り込んでいる。ハイブリッド車でもエンジンを楽しめるようにしているところがホンダらしいと感じられる。


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