妥当4A-Gを誓う“B6-G”プロジェクト!

1万回転を許容する超高回転ユニット!

NA、NB系初期型ロードスターのパワーユニットは、1600ccのB6と1800ccのBP(NB8後期のBP-VEを含む)の2タイプが存在する。パフォーマンスを追求していく上では排気量に勝るBPが有利と言われがちだが、B6エンジンのポテンシャルも決して侮れない。

そこで「マルハモータース」では、B6をベースとした画期的なチューニングプロジェクトが進行している。

“B6-G”と名付けられたこのプロジェクトがそれだ。1989年にNA6が登場した当時から、常にライバルとして比較されてきたのがトヨタAE86レビン/トレノ。ともにFRレイアウトのライトウェイトスポーツで、搭載されるエンジンも1600cc直列4気筒DOHC4バルブという共通点を持つ。ところが両車の比較において、長年言われ続けてきたのが「B6は4A-Gほど回らない」という評価だった。

スペック的にはB6が120ps/14.0kgm、4A-Gが130ps/15.2kgmと大きな差はない。しかし、4A-Gが高回転型エンジンとして評価されてきたのは事実。

その要因のひとつとされるのが、B6のボア78.0mm×ストローク83.6mmに対し、4A-Gがボア81.0mm×ストローク77.0mmというショートストロークレイアウトを採用している点だ。もちろんエンジン性能はボア×ストロークだけで語れるものではないが、「B6を77mmストローク化したらどうなる?」という発想は、マルハモータースが長年温め続けてきた構想だった。長年にわたりパーツ開発を続けてきた今だからこそ実現できる、まさに機が熟した仕様と言える。

検討の結果、B6-Gのボア×ストロークは81.0mm×77.5mmに設定。これは排気量1597ccを維持し、改造申請不要とするための最適解だ。構成パーツにはマーレ製の専用鍛造ピストンをはじめ、鍛造削り出しコンロッド、専用クランクシャフトを採用。10~20機程度の限定キットとして展開される予定となっている。

1万回転を実現する核となるのは、ストローク77.5mmに設定されたショートストローククランクだ。ビレット加工による削り出しフルカウンタータイプで、メインジャーナルとピンジャーナルのオーバーラップ量は純正5.7mmから8.75mmへ拡大。これにより回転安定性は格段に向上している。オイルギャラリー設計は純正同様とし、信頼性にも配慮されている。

クランクウェイトは軽量化に加え、回転時のオイル抵抗を低減するウェッジシェイプ形状を採用。プーリー装着側は嵌合代確保のため延長設計とされた。

81φピストンは高精度・高強度で評価の高いマーレ製。耐熱アルミA2618材を使用し、従来のマルハB6用標準品と比較してスカート長を4mm、ピン上を3.7mm短縮。重量も約10g軽量化され、高回転特性に最適化されている。ボアは純正比3mmアップとなるが、過去の実績からブロック強度は許容範囲内と判断されている。

鍛造H断面コンロッドは強度と軽量化を両立。小端ピン径は純正同様の20φ、大端ボルトにはARP製3/8サイズを採用し、高負荷条件下でも十分な耐久性を確保している。

今後はベンチテストおよび実走行テストを重ね、2026年中のリリースを目指すという。マツダの名機B6を新たな領域へ押し上げる存在として、日本のみならず世界からも注目を集めることは間違いない。

●取材協力:マルハモータース 静岡市葵区牛妻2095-6 TEL:054-294-0076

「この初代ロードスター、ヤバすぎる!」RZ34フェアレディZにも負けないNA8Cターボの正体

格上マシンを食う痛快さと、自走でサーキットを往復するリアルさ。その両立をNAロードスターで実現したのが、このNA8Cだ。ボルトオンターボを核に350psを発揮し、鈴鹿で2分22秒台をマーク。軽量FRの強みを最大限に活かし、走りで“カモる”悦びを体現する一台だ。

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