まずは人気のビッグバイク・カワサキZ900RSの純正シートをチェックしてみよう!

運転者用シートからタンデムシートにかけて滑らかな段付きを設置。タンデムベルトも導入済み。
タックロールは高周波による熱を利用した型押しによってヒダを作る定番の「高周波ウェルダー」を採用。

Z900RSの純正シートは、運転者用シートに滑らかなアールが設けられ、タンデムシートにかけて段差を設置。タンデムシート前部には、タンデムベルトを導入。運転者用シートとタンデムシートの表面には、横方向にタックロールをアレンジ。

シート本体の両サイドからテール部にかけての縫製は、ホワイトカラーのステッチを採用して高級感と存在感をアップ。なおノーマルのシート高は800mm。

ではバイク用のカスタムシートには、どのような手法が用いられているのか? まずはシートカスタムの基本を挙げてみよう。

シートカスタムの基本

1:タックロール

一定の間隔をおいて(4cm~5cmが定番)、表皮をつまんだ状態で縫製した「ヒダ」を入れた部分。立体感を出すことで、平面状よりもカスタム度や存在感が向上する。タックロールには主に、

①ミシンの針と糸で縫い込む、手の込んだ昔ながらの「ミシン目」
②高周波が発する熱を利用した“型押し(プレス)”でヒダを作る、純正品や量販品に多用される「高周波ウェルダー」

という製法あり。現在は「高周波ウェルダー」による加工がメイン。ミシンの針を使う「ミシン目」よりも、

・雨水が浸入しにくい
・加工が簡単で作業時間が短縮できる
・品質が安定する
・コスト安

などのメリットがある。

2:アンコ抜き

「アンコ」とはシートの中に入っているスポンジ(ポリウレタン)を指す。「アンコ抜き」とは、座面などのスポンジを削り(スポンジの量を減らし)、シートの高さを変えるカスタムのこと。

一般的にアンコ抜きは、バイクの足着き性を向上させるために実施。また「角」の部分をアンコ抜きすれば、太ももの圧迫感を軽減。マシンのトータルバランス、また自分の体形やクセに合わせ、シート形状を自分流に変更・特注するカスタマーも存在する。

3:ゲル内蔵・ゲル加工

「アンコ抜き」によってクッション性が低下したシートのアフターフォローとして、衝撃吸収性に優れたゲル(ハニカムゲルクッション)を座面に埋め込むシートカスタム術。「乗り心地が良くない」「長距離走行が疲れる」等々の場合は、ノーマルシートの座面にゲルの埋め込みをオーダーするユーザーも存在する。

4:パイピング、鋲(びょう)、ロゴ、タグ

黒のパイピング、シルバーの鋲(びょう)、ホワイトのKAWASAKIロゴ、MYOGAのロゴ入りタグを採用したZ900RS用カスタムシート「GTR-Series TUCK ROLL Pattern」。詳細は下記参照!

パイピングとは二つの生地の縫い目に、筒状の縁取りを施す方法。黒色のシート表皮に白色のパイピングをアレンジするなど、組み合わせ次第でオシャレに仕上がるのが特徴。

鋲(びょう)はシートの側面などに金属の鋲を打ち込み、武骨でメカニカルな外観に仕上げる方法。シート後端にメーカーのロゴを配置。またシート側面にシートメーカーのタグを採用したカスタムシートもあり。

茗荷シート カワサキZ900RS用 GTR-Series TUCK ROLL Pattern

価格:52,800円(税込) 品番:0160(艶消し)/品番:0170(艶あり)

適合車両:カワサキ Z900RS/SE/Z900RS CAFE ’17~’23(2023年1月時点)

バイク用シートを知り尽くした昭和30年創業の老舗「茗荷シート(本社:静岡県浜松市)」がリリースする、カワサキZ900RS専用カスタムシート『GTR-Series TUCK ROLL Pattern』。バイク用シート製作歴60年以上の経歴を持つ、バイク用シートのエキスパートが手掛けた超ゼイタクな逸品だ。

カワサキZ900RS用 GTR-Series TUCK ROLL Pattern スタイリングの特徴

「揺るぎない名車の魂を次世代へ」、「誰もが望む、古き良き価値観」をコンセプトに設計・製作。“艶消しブラック”は旧車独自の風合いを持ち合わせつつ、現代のネオレトロの外観に合わせて製作。“艶ありブラック”は個性の強さを前面に出しつつ、どのボディカラーにも相性の良い仕様にアレンジ。

名車・カワサキZ2風の肉感的なタックロールパターンに合わせ、タンデム部分のウレタン形状を段付き形状に変更し、よりカスタム度・存在感・所有感をアップ。ローダウン形状にした際のウレタン形状も、車体とのバランスを崩さないように設計しており、一体感のある流れるようなフォルムに仕上げている。

カワサキZ900RS用 GTR-Series TUCK ROLL Pattern メカニズムのポイント

タックロールのピッチ幅を50mmに拡大し、下地のウレタンフォームを10mmに設定することで、タックロールパターン特有の立体感を強調。

またウレタンフォームを10mmに設定することにより、乗車時のクッション性も向上。加えてタンデム部分のウレタン形状に段付きを設けたことで、タンデム時の前傾姿勢の過多を防止。

一体成形型のウレタンを作成し、座面部の中に衝撃吸収性に優れたゲルを内蔵。シート高を純正比で約マイナス30mmローダウンし、足着き性をアップしつつ、ライディング中の臀部の痛み緩和や衝撃のやわらぎを実現。

シート高を下げる際も、ライディングポジションを意識して前後に幅を取って懐を作ることで、快適な走行姿勢を確保。

ベース・取り付け部材・ウレタン・表皮はすべてメイド・イン・ジャパン。高品質かつ安定した品質を実現している。「艶消し」と「艶あり」の2種類あり。

カワサキZ900RS用 GTR-Series TUCK ROLL Pattern 製品仕様

・適合車両:カワサキ Z900RS/SE/Z900RS CAFE ’17~’23(2023年1月時点)
・定価:52,800円(税込)
・品番:0160(艶消し)/0170(艶あり)
・ローダウン:純正比で約マイナス30mm
・表皮:タックロールパターン(Z2パターン)
・その他:一体成形型ゲルインサートウレタン(段付き形状)

各車用のカスタムシート

ホンダCT125ハンターカブ用

シートベースを改良し、内股部分をスリムにして高さを低くすることで、最大限の足着き性の良さを考慮。ウレタンを薄くしつつ快適性を確保するため、お尻の当たる部分には衝撃吸収性に優れたゲル材をインサート。低いシート高とスリムな設計により、数値以上の足着き性を実現。表皮の種類や製法の違いにより、様々なタイプをラインナップ。

高周波ウェルダーによる電熱のプレス加工で、縦方向と横方向にヒダをこしらえたタックロールシート「G-Serise(3万9600円/税込)」。写真は艶ありブラック(品番:0730)。
表皮カバーの座面部分は前方から後方にかけ、放射線状に広がっていく独特の座面パターンを採用。
写真は艶消しブラック(品番:0720)。
写真は艶濃ブラウン(品番:0750)。
シンプルなデザインが魅力のプレーン表皮を採用した「GPL-Series(3万5200円/税込/品番:0700)」。
オシャレ度と存在感を高めたウルトラスエードWダイヤステッチを採用した「GAL-Series(4万9500円/税込/品番:0770)」。

ヤマハ SR400(初期型)用

ライトなブラウンカラーの表皮を採用。タックロールは高周波ウェルダー加工で縦方向と横方向に配置。フロント側の臀部接地面を約10mmアンコ抜き処理。

スズキ ハヤブサ用

着座部をブラック、サイド部をイエローのツートンカラーでアレンジし。シート全体を純正よりも約30mm薄型化。

ヤマハ YZF-R7用

ホワイト、レッド、ブラックの3色で構成されたデザインシート。運転席側の座面部のタックロールは高周波ウェルダー加工で長方形に4個所設置。
お尻の痛みが和らぐシート「Dr.モペット」を使って300km走ってみた。|スーパーカブ110旅仕様カスタム化大作戦

一部の大型ツアラーや大型スクーターを除いて、一般的にバイクのシートは長時間走行に向いていないとつねづね思っていました。中には走りだして30分も経たずにお尻が痛くなってしまうバイクもあります。歳を重ねてお尻周りの筋肉が衰えてくるとなおさらです。そこでスーパーカブ110の座り心地を改善すべく、ポジドライヴ(株)から発売されているサドルカバー❝バイク座シートDr.モペット❞を装着してみました。

https://motor-fan.jp/bikes/article/5305
厚さ7mmでクッション性も抜群。ビッグホールメッシュで夏の暑さを軽減し、雨天時の排水性アップするメッシュシートカバー【ラフ&ロード】

バイク用パーツやバイク用アイテムをリリースする「ラフ&ロード」から、ホンダのモンキー125・ダックス125・GB350・CB400SF、カワサキZ900RS、スズキVストローム250に適合する「メッシュシートカバー LONG」が新登場。メッシュシートカバーは厚さ7mmのビッグホールメッシュを採用してクッション性をアップ。また夏の暑さを軽減したり、雨天時の排水性を向上させるメリットもあり。ラフ&ロードのメッシュシートカバーは、上記用の他にも様々な車種用がリリース。詳しくは同社の公式サイトを要チェック! ラフ&ロード https://rough-and-road.co.jp/

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真夏に良さげな3Dメッシュのシートクッション。これで尻蒸れから完全開放!? 新タイプのバイクシートが登場か?

中国台州市のバイクシート専門メーカーZhejiangTinghaoAuto&MotorcyclePartsCo.,Ltd.は、これまでになかった3Dメッシュのシートを東京モーターサイクルショーで展示。クッション性も風通しも良い3Dメッシュシートはこれから流行りそう??

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