Lotus Emira Turbo
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Mercedes-AMG SL 43

軽いエミーラと重厚なメルセデス AMG SL

「エリーゼ」から続くミッドシップライトウェイトスポーツ最新モデルとして、ロータスは2021年に「エミーラ」を発表。導入時点で、ロータスは「最後の内燃機関(ICE)モデル」を宣言しており(現在プラグインハイブリッドモデルの導入を計画)、2.0リッター直列4気筒ターボの「エミーラ ターボ」と2.5リッターV型6気筒スーパーチャージャーの「エミーラ V6」をラインナップする。

現行「メルセデス AMG SL」は、初代SLから続くロングノーズ&ショートデッキスタイルを受け継ぎながら、メルセデス AMG専用モデルとして2021年にデビュー。豊富なパワートレインを展開するなかから、今回は共にAMG製2.0リッター直列4気筒エンジンを搭載する「メルセデス AMG SL 43」と「エミーラ ターボ」を比較する。

ボディサイズは高級グランツーリスモの性格を持つAMG SLが全長で288mm、ホイールベースで125mmも長く、全幅で20mmワイド。マイルドハイブリッドシステム、さらにオープントップ機構を備えるため、車両重量もAMG SLが334kg重い。

ロータス エミーラ ターボ

ボディサイズ=全長4412mm×全幅1895mm×全高1225mm
ホイールベース=2575mm
車両重量=1446kg
タイヤサイズ=245/35R20(前)、295/30R20(後)

メルセデス AMG SL 43

ボディサイズ=全長4700mm×全幅1915mm×全高1370mm
ホイールベース=2700mm
車両重量=1780kg
タイヤサイズ=265/40R20(前)、295/35R20(後)

F1由来の電動ターボチャージャーを搭載

エミーラ ターボは、AMG製2.0リッター直列4気筒ターボをリヤミッドに搭載し、最高出力365PSを発揮。AMG SL 43は、同じ「M139」エンジンながらも、量産車初となるエレクトリックエキゾースト・ガスターボチャージャーを採用するなど、F1由来の技術を惜しげもなく採り入れた最新スペックが奢られる。最高出力で56PS、最大トルクは70Nmもエミーラ ターボを上まわる。ただ、0-100km/h加速に関しては、300kg以上も軽いエミーラ ターボが0.5秒も凌いでみせた。

ロータス エミーラ ターボ

エンジン形式=直列4気筒ターボ
排気量=1991cc
最高出力=365PS/7200rpm
最大トルク=430Nm/3000〜5500rpm
トランスミッション=8速DCT
駆動方式=RWD
最高速度=275km/h
0-100km/h加速=4.4秒

メルセデス AMG SL 43

エンジン形式=直列4気筒電動ターボ+マイルドハイブリッド
排気量=1991cc
最高出力=421PS/6750rpm
最大トルク=500Nm/5000rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=RWD
最高速度=275km/h
0-100km/h加速=4.9秒

希少種となったミッドシップ+内燃機関

エミーラは、メーターナセルに12.3インチメータースクリーン、センターコンソールに様々なインフォメーションを表示する10.25インチセンタースクリーンをレイアウト。AMG GT 43は12.3インチデジタルインストゥルメントパネルと、縦型の11.9インチディスプレイの組み合わせとなる。

エリーゼやエキシージから質感や装備が大幅に高められたエミーラのインテリアだが、ベンチーレーションやステアリングに煌びやかなクロームパーツが贅沢に奢られ、ラグジュアリーな空間が広がるAMG GTと比較すると、簡素に感じてしまう人がいるかもしれない。

1700万円台後半という近い価格帯の2台だが、快適性に関してはメルセデスAMG SL 43が一歩リードする。電動ターボがもたらす低回転域からの力強い加速、分厚いトルクによる扱いやすさは、特に長距離クルージングで真価を発揮するだろう。加えて、オープンエアならではの開放感や「2+2」レイアウトの実用性も備え、日常から旅行まで幅広いシーンに対応する。

それでもなお、得難い魅力を放つのがエミーラだ。ロータスはラインナップ電動化の方針を修正し、プラグインハイブリッドの導入を計画している。古典的とも言えるライトウェイトミッドシップに純ICEという組み合わせが、いつまでも味わえるとは限らないのである。

車両本体価格

ロータス エミーラ ターボ 1761万5400万円
メルセデス AMG SL 43 1787万円

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