硬派なチューンド仕様からシャコタン仕様へと変貌!
低さと速さを求めて今後は大幅リメイクを予定
近年は車両価格の高騰もあり、尖った仕様を見かける機会がめっきり少なくなったBNR34。そんな昨今だからこそ、今回紹介するような“ドシャコタン”に全振りしたマシンメイクは極めて希少と言えよう。


まだ車体が1000万円未満で購入できた6年ほど前に、21歳の若さでこのBNR34を購入したというオーナー。納車直後はエンジン本体にまで手が入った仕様の個性を尊重した走り重視のチューニングを考えていたが、シャコタン仕様のセリカXXに乗る友人からの影響により、自身も極低仕様を追求していく方向に転換したそうだ。

もはや街乗りでも気を使わない場面は無いレベルの低さだが、これがエアサスではなく車高調というから驚かされる。HKSのハイパーマックスをベースに326パワーのショートスプリング(F36kg/mm R32kg/mm)を合わせているが、スプリング長が極端に短いものを選んでいるため、通常走行時はほぼノーサス状態だ。
ちなみに、インナーフェンダーは納車から半年ほどで擦り切れて使い物にならなくなったという。

アーム類はロアアームこそノーマルだが、アッパーアームを調整式(F:イケヤフォーミュラ R:クスコ)に変更して前後とも調整範囲の限界まで寝かせている。キャンバー角はネガ8度だ。フロントのドライブシャフトは抜いておらず、5000km未満で寿命を迎える消耗品と化しているそうだ。
コンケイブが凄まじいホイールは、スタンスマジックの#240(FR18×10.5J+15)。フロント35mm/リヤ45mmのワイドトレッドスペーサーを噛ませている。

ベース車両のコンディションの良さを感じさせてくれるインテリア。ステアリングやシフトノブ、サイドブレーキ延長レバー、ブーツ類はゴーストエキスポッドの製品で統一している。

エンジンは前オーナーの手でオーバーホールが施されており、東名パワードのムービングパーツを軸にしたRB26DETT改2.7L仕様。そこにBCNR33のN1タービン+パワーFCを組み合わせることでストレスフリーの550psを導き出している。

今後はアーム類をフルで社外の調整式に変更し、“踏めるシャコタン仕様”を目指していくと熱く語るオーナー。さらにリバレル予定のホイールも手元にあるそうで、さらなる進化が楽しみだ。
PHOTO:平野陽(Akio Hirano)
●取材イベント:第15回R34スカイライン祭り


