脱定番のセダンドリフトに最適!?

アライメントやフットワークの見直しでキビキビとした動きを実現!

普段使いから走りまで楽しみたい――そう考えてドリフトデビューに選んだのは、大好きなスタイリングを持ち、MT車の設定もあるJZX100チェイサーだった。当時24歳の坂本さんだが、ボディやエンジンのコンディションに不安があったこと、そして「ドリフトを突き詰めたい」という思いから、一度はS14へ乗り換えた。そして現在は、C35ローレルに落ち着いている。

「S14は車重が軽くてホイールベースも短く、簡単にドリフトができました。でも、どうしても大好きな“セダン”を忘れられなかったんです。もう一度JZX100に戻ることも考えましたが、定番すぎてつまらない。それよりは、ちょうどタービン交換仕様で仕上げられたC35を見つけたので、S14から乗り替えることにしました」。

搭載されているRB25は、コクピット館林製のT450タービンを中心に、サージタンクや点火系まで含めてトータルで最適化されている。ブースト圧1.2キロ時には、380ps&42.3kgmを発生。中〜高回転域を重視したセットアップだが、2.5リッターの排気量による太いトルクで、ストリートユースも無理なくこなす。

T450タービンは中高回転型ながら、扱いやすいワイドレンジが特徴。そこにさらなるピックアップとパワー感を求め、F-CON Vプロによる現車セッティングも施されている。

ハイアングルのドリフトをキメるため、フロントのアーム類はフルピロ化し、ショートナックルで切れ角もアップ。アライメントはややトーアウト気味に仕上げ、リヤ荷重のコントロール性を高めている。

前後のブレーキは、BCNR33純正を流用して強化。ロールケージを装着したことで車重が増している分も、しっかりと制動できる安心感がある。

普段の足はセカンドカーが担っているため、このC35では快適性よりもスタイルを優先。リヤシートを取り外して、32点式ロールケージを展開し、ボディ剛性を大幅に向上させている。

取材直前に不運にもぶつけられてしまい、今回は突貫で復旧した状態での登場となった坂本さん。当初予定していたドリフト走行の撮影は叶わなかったが、リヤ荷重のコントロールを見据えて起こしたキャンバー設定など、細部に込めたこだわりからは、彼の情熱が十二分に伝わってきた。

「C35ローレル×RB26DETT」ハイソカーに宿るドリフター魂に迫る!