カイエンは2023年にポルシェのベストセラーモデルとなり、ポルシェが全世界で販売した32万201台のうち8万7553台を占めた。2026年にカイエンEVモデルが発売されれば、さらに人気が高まるだろうが、これらのスパイショットは、ガソリンエンジン仕様のSUVの終焉には程遠いことを証明している。

ポルシェ カイエンS 現行型

ポルシェは2年前にカイエンのマイナーチェンジを行った。しかし、その内容は通常のバンパーまわりの変更やDRL(デイタイム・ランニング・ライト)の変更といったフェイスリフトだけにとどまらず、新しいパワートレイン、新しいシャーシ技術、改良された運転支援ガジェットも含まれていた。さらに、ポルシェはガソリンエンジン仕様のカイエンを2020年末まで販売し続けたいと考えているため、2度目の大幅改良を決定。さらなる強化に乗り出している。

ポルシェ カイエン クーペ 改良新型 プロトタイプ スパイショット

2度目のマイナーチェンジに踏み切るには、2つの大きな理由が存在する。1つは基本デザインが2017年に遡るにもかかわらず、ポルシェの最も人気のあるモデルへの関心を維持するためだ。第2に992.2世代「911」とフォルクスワーゲン「PPE」電動プラットフォームで構築される予定の電動カイエンと視覚的なつながりを与えるためだ。

ポルシェ カイエンS クーペ 現行型

捉えたプロトタイプはダミーコンポーネントが多く量産型には程遠いが、巨大なフロントエアインテークと4本出しエキゾーストパイプはこの車が次世代EVのプロトタイプではないことを物語っている。

ポルシェ カイエン クーペ 改良新型 プロトタイプ スパイショット

フロントエンドのバンパーベーンとフロントサイドマーカーライトの下のポッドフォグランプは、プレースホルダー(ダミー)のため無視していいだろう。代わりに、各ヘッドライトの下の垂直スラットに注目して欲しい。これは、新しい 992 GTS T-hybrid のアクティブ フラップに似ている。

ポルシェ カイエン クーペ 改良新型 プロトタイプ スパイショット

リヤセクションは変更されていないが、発売されるまでに少なくとも1年はかかるため、これから着手される可能性が高い。リヤハッチに照明付きの 「Porsche」ロゴが配置されても驚かないで頂きたい。

ポルシェ カイエン クーペ 改良新型 プロトタイプ スパイショット

今回はカイエン クーペのみの撮影だが、スクエアバックのボディ形状を備えた ガソリンエンジンのカイエンにもまったく同じスタイリング変更が採用されることは間違いない。どちらも2026年初頭にワールドプレミアが予想され、初の電動カイエンと同時に発売されると予想されている。EVとガソリンエンジン、果たしてどちらのカイエンが売上と伸ばすのか、要注目だ。