トヨタ ヤリス

トヨタは長年ハイブリッド車に注力してきたが、ゆっくりとだが着実に電気自動車市場への進出を進めている。ヤリスのサブコンパクトは最終的にはEVラインアップに加わる予定だが、現在は大型EVが優先されているようだ。

トヨタ ヤリス 次期型 予想CG

トヨタのヨーロッパのマーケティング、および製品開発担当ディレクター、アンドレア・カルッチ氏が、同社の今後のEV戦略について『オートカー』誌のインタビューに答えたという。同氏は電気自動車版ヤリスの可能性について質問されて、「それはアイデアの範疇で、現時点では、我々はそれについて具体的に話しているわけではない」と語り、「適切な瞬間は来る。だがまだその時ではない」と付け加え、導入時期は未定ながら、近い将来EVバージョン発売はほぼ確実と見られる。

また、トヨタのアプローチとしては、現在はヤリスのようなサブコンパクトモデルよりも、好調な販売の可能性があるとみられるコンパクト、ミッドサイズ、エグゼクティブカーなどの「最も成長の速いセグメント」でEVを発売することだと明言した。カルッチ氏はさらに「私たちにとって大切なのは、適切な車、適切な場所、適切なタイミングです」と締めくくっている。

ヤリスは1999年に初代モデルが登場して以来、非常に人気を博している。第4世代モデルは2019年に導入され、2024年にマイナーチェンジが行なわれた。ヨーロッパとイギリスでは、自己充電ハイブリッドパワートレインのみで提供されているが、日本ではガソリンモデルも引き続き販売されている。

2026年にも登場が期待される次期型では、ブランドのアイデンティティデザインとなっている“ハンマーヘッド”の採用が予想される。予想CGでは、ノーズは現行型のラウンドしたシルエットから傾斜した鋭いデザインになり、上部グリルと統合、下部にはメッシュパターンの大型グリルを装備している。側面では、タイヤハウスアーチにウレタンバーを装飾、従来型では後部へ向かって下がっていったキャラクターラインは上向きにされてスピード感を感じさせる。またリヤクォーターウィンドウのキックアップも、より顕著にデザインされている。

EVバージョンは、おそらく次期型発売に合わせてか、1〜2年遅れでの導入が予想される。