メルセデス・ベンツ CLAシューティングブレーク 新型プロトタイプ スパイショット

新型メルセデスCLAは、ハイブリッドとバッテリー電気の両方のパワートレインを使用するように設計された、新しいメルセデス・モジュラー・アーキテクチャ (MMA) を採用した最初のモデルだ。そして2番目のモデルとなるのが、実は生産中止が指示されていた、2026年型CLAシューティングブレークとなる。

メルセデス・ベンツ CLAシューティングブレーク 新型プロトタイプ スパイショット

今回、ハードなテスト環境であるドイツのニュルブルクリンク・レースコースで路上テストが行​​われているのが目撃されており、ハイブリッドと電動パワートレインのオプションを備えたコンパクトなファミリーカーとして開発されていることが確認された。

同社は現在、新型モデルとその下のプラットフォームにかなり真剣に取り組んでおり、CEOのオラ・ケレニウス氏は以前、CLA新型について、「このセグメントで顧客が期待できるもののあらゆる側面を大幅に向上させる」と述べている。数年前にバッテリー電気自動車のEQブランドに全力で(おそらく少しやりすぎた感も)参入した後、後退して優先順位を変更したが、MMAプラットフォームは妥協することなく両方を収容できるように設計されているため、両方が利用可能になると見られる。

1つ目は、新ハイブリッドパワートレインで、全く新しい「M252」1.5リットル直列4気筒ガソリンエンジン、1.3kWhのバッテリーパック、eモーター、そしてパワートレインとシームレスに連動するように設計された新開発の8速デュアルクラッチトランスミッションで構成されている。

これまでのエンジン開発とは異なり、これはまったく新しいアプローチだ。
エンジン自体は、これが置き換える1.5リットル「M260」エンジンよりも小型で17%軽量であり、システム全体は単なるマイルドハイブリッドではない。メルセデスは、eモーターにより最高時速100km/hで数キロ走行できると発表している。

メルセデスによれば、ハイブリッドモデルの最高出力は138ps、163ps、190psの3種類になるという。燃費に関しては、パワートレインエンジニアのカルステン・クレブス氏は、新型ハイブリッドは「ディーゼル並みの燃費になる」と述べており、同ブランドは、物事を楽にするためにプラグインハイブリッドモデルを提供する予定はないようだ。また、トランスミッションエンジニアのヤン・ベッカー氏は、「私たちが提供する48ボルトのシステムは、日常使用に最適な組み合わせだと考えています」と語っている。

もう一つの選択肢はバッテリー電気モデルだが、同ブランドは今後「EQA」と呼ばない。メルセデスベンツはバッテリーセルの化学的性質の改良に大きな進歩を遂げ、より効率的で、高密度にパッケージ化され、大型車の技術を搭載した新しい電気駆動モーターを導入している。バッテリーオプションは、容量58 kWhのリン酸鉄リチウムパックと、85kWhのニッケルマンガンコバルトパックの2種類が提供される。

同社は、バッテリー電気パワートレイン全体で750km以上の航続距離を実現する「可能性」があるという。急速充電と電子機器の軽量化のため、バッテリー電気パワートレインは、800ボルトアーキテクチャを使用、最大320kWの充電を可能にしている。メルセデスによると、これは10分で最大300kmの走行距離を追加できることを意味していると言う。

すべての電気式CLAシリーズには、後車軸に最大272psを発揮する電気駆動モーターが搭載される。後車軸の電動モーターには、高速時のモーター効率を向上させるように設計された2速ギアボックス (ポルシェ タイカンやアウディ e-Tron GT とよく似ている) が搭載されている。 また、4Matic全輪駆動バージョンでは、フロントアクスルに108psの電気モーターも搭載される。

スタイリングの話に戻ると、プロトタイプはリアセクションのみカモフラージュを残しているが、CLAシューティングブレークは、長く傾斜したルーフと、なめらかで優雅なベルトラインが特徴だ。これらに加えて、角張ったリフトゲートと、メルセデスが最近すべてのモデルに装備していると思われる、今やトレードマークとなった星型のLEDテールライトが装備される。

車内を覗いてみると、10.25インチのデジタル計器クラスター、14インチのインフォテインメントシステム、オプションの14インチ助手席側ディスプレイを備えたおなじみのキャビンが目に入る。また、AI、MBUX仮想アシスタント、豊富な標準装備も期待できるだろう。

もちろん、本当の目玉は追加された荷物スペースだ。ワゴンの容量に関する詳細はまだ明らかにされていないが、セダンのトランク容量は14.3立方フィート(405リットル)しかないのに対し、ワゴンはより広い容量を提供、実用性が高められるのは間違いない。

CLAシューティング新型のワールドプレミアは2025年9月と予想され、これによりCLAシリーズが完結する。