連載

スーパーカブ連載
スーパーカブ50デラックス(2000年式)が当企画の主役。スノータイヤを履いた冬仕様です。
【09】ヤフオクで買ったスーパーカブ、整備のプロが実際に走って不具合を診断。

2年ほど前にヤフオクで購入し、そのままガレージで冬眠。 雪道を走りたい!と、2023年冬に引っ張り出したところ、エンジン不動で急きょキャブレターをオーバーホールしたという経緯を持つ、筆者のスーパーカブ(スーパーカブ50デラックス:機種名C50DY・タイプ記号D1エンジン号機AA01E-1000001〜・フレーム号機AA01-1000001〜)。2000年式で、外装はまずまずきれい。キックほぼ1発で掛かるので調子も悪くはなさそう……と本人は思っているけれど、実は不調やトラブルの種が潜んでいるのでは? スーパーカブのプロショップ『M&Fカビィ』で、アレやコレやと診てもらいました! M&Fカビィ●https://cuby.ocnk.net

https://motor-fan.jp/bikes/article/110102/

スーパーカブを入手したのが2021年9月、ヤフーオークションにて。出品者が実家の近くだったので、ひとまずは実家の車庫で保管することに。その際はエンジンが掛かり一応走れる状態でしたが、東京の自宅まで運んだのはそれから2年後のこと。いつの間にかエンジンも掛からない状態になっていました。

不動の原因はキャブレター。腐ったガソリンがフロートチャンバー内で固着していてとにかく汚い状態でした。キャブレターをオーバーホールし、ようやく走れるようになったわけです。

【03】スーパーカブのキャブをオーバーホールする! キャブレターオーバーホールの方法と凡ミスの罠。【スーパーカブ復活への道】

キャブレターからガソリンが漏れ出してくるオーバーフロー症状を呈しているスーパーカブ。分解清掃するオーバーホール作業を行うため前回はキャブレターの取り外し作業を紹介した。今回ついに、キャブレターを分解清掃することになるが、内部を見て愕然とすることになった。 REPORT●増田 満(MASUDA Mitsuru) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) 取材協力●タキタモータース(https://www.softpower-hachioji.co.jp)

https://motor-fan.jp/bikes/article/95816/
【06】スーパーカブ50に“スノータイヤ”を履かせると、どの程度の雪道を走れる? カブで雪道を走りたい!【走行編】

真冬にバイクに乗る。これはバイク通勤やバイク通学する人にとっては当たり前。ただしバイクの特性上、“雪道”を走る人は非常に少ない。しかし驚くなかれ! スーパーカブ50用の17インチタイヤには、雪道での走行を想定した“スノータイヤ”が存在する。ここではスーパーカブ50を“夏タイヤ”からスノータイヤに交換。「雪道走行でどのような走りを発揮するのか?」を試してみた。第1回ではタイヤ(ホイール)と取り外し、第2回ではスノータイヤに交換。第3回となる今回は雪国に出陣し、テスト走行を遂行!  熱きカブフリークは、ぜひ一度試してみて欲しい!! PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) / 山田俊輔(YAMADA Shunsuke) / 増田 満(MASUDA Mitsuru)

https://motor-fan.jp/bikes/article/97916/

念願叶ってスーパーカブで雪道で遊ぶことはできたのですが、他にも不調のが潜んでいるかもしれないと不安になり、今回はスーパーカブのプロショップ、M&Fカビィ代表の影山さんのもとを訪れました。

まずはバイクを一周ぐるりと見ての影山さんの第一印象は、
「年式のわりには外装の色あせも少なく、程度は良い部類に思えます」
前オーナーは雪国の方だったので、屋根の下で保管されていたと推測。

M&Fカビィ 影山さん

今回の指南役

●M&Fカビィ
住所:愛知県豊橋市西幸町浜池56-1

C100を筆頭としたキャブレター世代のスーパーカブから、現行のスーパーカブ、クロスカブ、CT125 ハンターカブまで、カブシリーズを得意とするショップ。レストア、メンテ、カスタム、オリジナルパーツの販売、レース車両の製作まで守備範囲が広く、頼りがいのあるショップだ。

転倒歴をいくつも発見

転倒により曲がったブレーキレバー(上)と新品のレバー(下)。写真の手は影山さん。

そうそうに気がついたのはブレーキレバーの曲がり。右側の転倒歴があるということ。ただし筆者の手の平(手長)はかなり大きい部類(日本人男性平均183.4mm/筆者205mm)なので、握りにくさは皆無。交換する必要はなさそうです。

左足側のステップのゴムにも削れた跡。これも過去に転倒した証拠です。

「転倒による車体へのダメージの大小の目安は『ハンドルストッパー』を見るのがわかりやすいです」と影山さん。

転倒時に強い衝撃がかかるとこのハンドルストッパーが寝てしまうので、事故歴の判別に便利。中古車を購入時の目安にしておきたいポイントです。

アクスルシャフトの向きが逆!?

アクスルシャフトは右側から差し込むのが正解。しかし、筆者のスーパーカブは左から差し込まれていました。M&Fカビィに持ち込まれるお客さんの車両でもありがちのミスで、逆向きだからトラブルを起こすわけではありませんが、正しい方が気持ちがいいですよね。なお、アクスルシャフトの締め付けトルクは44N・m。

リヤホイールが斜め?

タイヤ後端が左側に、前端が右側に寄った状態で組まれている。
タイヤがしっかりセンターにくるように調整。

スーパーカブを真後ろから見た影山さん。

「リヤホイールが曲がってついている」と気がつきました。

スイングアームのアジャストナットが左右で大きくずれた状態で固定してしまっているためで、これは良くない状態。ホイールが振れて走りづらいのはもちろんだけど、長期間走り続けるとスイングアームの付け根に負荷が掛かって摩耗で長穴に広がってしまうことも!

今回は正しく取り付けるとともに、チェーン引きのアジャストナットをシングル→ダブルナット化。

なんで? ヘッドライトの上下が逆!

ヘッドライトをよく見ると……中央の『STANLEY』の文字が逆さまに。

ヘッドライトユニットが逆向きに組まれていました。

プロじゃない人が作業したのでしょうか? 理由は不明、逆に組むメリットもよくわからないですが、ひとまずは正しい向きに戻しました。

なお、光軸セッティング用のスクリューと受け側のナットも無い状態。しかもスクリューは純正部品で単品注文できるが、ナットはアッセンブリーで注文する必要があり、じつは厄介な部品。M&Fカビィではこういった細かなパーツもラインナップしており、事なきを得ました(頼もしい!)。

キックアームの付け根を見る

右側クランクケースのオイルシール周り、キックレバーの付け根部分は定期的にチェックしておきたい部分。オイルシールが劣化すると、この部分からエンジンオイルが滲み出す。経年劣化でどうしても漏れてしまうので、気づいたら早めのオイルシール交換を。

作業はシールピックツールで引き抜いて、新品をはめ込むだけと簡単。はめ込む時にオイルシールのリップを傷つけないようにご注意を。

スーパーカブ好きに大定番の1品

M&Fカビィ影山さんに聞いた、スーパーカブの便利アイテム、ドレスアップアイテムを厳選紹介です!

ブレーキ調整にお役立ち

ホンダ純正 蝶型ブレーキアジャストナット(715円)

ドラムブレーキの調整を工具なしで可能に。ブレーキアーム幅12.5mm以上のタイプに装着可能。

自分でメンテする人に!

スタンドフックナット【2個セット】スチール仕様(1980円)

リヤショックの下側ナットと交換することでメンテナンススタンドをかけることができるようになる(V型フックが別途必要)。写真のスチール仕様の他、ステンレス仕様(2530円)も展開。

ローレットで見た目がレトロに!

昭和ブレーキアジャストナット(990円)

1958〜59年のスーパーカブC100を彷彿とさせるローレット加工&座ぐり処理のブレーキナット。スチール製無電解ニッケル仕上げで、φ10mmとφ12mmの2タイプを展開。

次回 実際に走って不調を探し出す!

連載 スーパーカブ連載

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【09】ヤフオクで買ったスーパーカブ、整備のプロが実際に走って不具合を診断。

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【08】買って正解?それとも失敗? ヤフオクで買ったスーパーカブをプロが診断。

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【07】ホンダ スーパーカブ50にスノーチェーンを巻いて、雪道を実際に走ってみた。【チェーン走行編】 

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【06】スーパーカブ50に“スノータイヤ”を履かせると、どの程度の雪道を走れる? カブで雪道を走りたい!【走行編】

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【04】スーパーカブ50のタイヤ交換、自分で上手にできるかな?|カブで雪道を走る|