日本の道路はまだまだ難所も多い!プジョー3008は踏破できるのか?

視界拡張は街乗りでも恩恵を受けたブラインドスポットモニターが酷道でも大活躍!すれ違いが困難な狭隘路でも左側ギリギリまで寄せることが可能なので、酷道走行でも威力を発揮する。どうしても離合ができない場合でも、360°ビジョンのおかげで少し長めに後退しなくてはいけないシーンで不安を感じることはなかった。

また、通行止めでUターンを強いられるシーンもあったのだが、狭い場所での取り回しの良さは街乗りだけでなく、こうしたアクシデントが発生したときこそ高い安心感が要求される。



慌てることなく余裕をもって転回できるボディサイズや最小回転半径を有していながら、居住空間に不満のないボディサイズという、相反するものを3008は両立してくれる。






モーターはパワフル!エンジンのみでも不足なし!

ワインディングでの走りは、とにかくパワフル。前回のインプレッションでもお伝えした通り、ワインディングのロケ中は充電を行なわず、バッテリー表示は残量ゼロの状態での走行となったが、エネルギーモニター表示では積極的にモーターが稼働。ドライブモードがノーマルの状態でも登り勾配で1.8トン超の車重を感じさせることなくグイグイと車体を押し出してくれる。



エンジンのみの走行状態でも1.6Lとは思えないパワーを感じ、モーターアシストがない状態でも力不足を感じることがないという点には驚かされる。

コーナリングではさすがに車重を感じることもあるが、決してロール量が大きすぎるわけでもなく、高速道路や街乗りで少し硬く感じた足まわりが非常にいい仕事をしてくれる。

マニュアルモードはシフト操作がパドルのみとなるが、ステアリングではなくコラムに装着されているため、つづら折れの連続するコーナーでもパドル位置に戸惑うことがなく操作性が抜群だ。

また、回生ブレーキをうまく使えば下り勾配でもパドルシフトの操作なしでコーナーをクリアしていける。酷道ではこうしたタイトコーナーと下り勾配の連続するようなシーンでもブレーキに負担をかけることなく安心感の高い走りに舌を巻く。

加速、減速、コーナリングと目まぐるしく変化する環境でもエネルギーモニターに目をやれば、前後モーターとエンジンを巧みに使い分け、状況に応じたきめ細かい制御が行われていた。それでいて、駆動輪の変化に違和感はなくコーナリングや加減速で優秀な制御のAWD車であることを感じた。

この制御が上手くないと一般的なドライバーでも「あ、今前輪駆動だな」とか、「今はAWDだな」と感じてしまうことがあり、複雑な機構を感じさせないという点は当たり前でありながら、意外と難しいのである。3008はこの制御の緻密さと違和感のない絶妙さに魅力を感じた。

回生によるバッテリーチャージは弱めだが、ワインディング燃費は悪くない

ただ炎々と続く下り勾配で積極的に回生ブレーキを使用したが、バッテリー残量が1目盛りしか増えなかったという点が惜しい。前述のとおり電欠状態にはならなかったものの、精神的にはもっと積極的に回生してくれると帰路でEV走行も可能だったのでは?と思える点が惜しまれる。

それでもBEVに比べれば人里離れた山奥で電欠になる心配もなくPHEVならではの安心感は高く、52Lの燃料タンク容量は余裕もあり、今回はワインディング走行でも14km/Lをマークし、一般的なガソリン車以上の低燃費は燃料価格が高騰する昨今でも遠くに出かけたくなるパフォーマンスだ。



| メーカー | プジョー |
| 車名 | 3008 |
| グレード | GTプラグインハイブリッド4 |
| 全長 | 4450mm |
| 全幅 | 1840mm |
| 全高 | 1630mm |
| ホイールベース | 2675mm |
| 車重 | 1880kg |
| 最低地上高 | 175mm |
| 最小回転半径 | 5.6m |
| 乗車定員 | 5名 |
| トランク容量 | 520L〜1482L |
| エンジン | 水冷直列4気筒DOHCターボ |
| 排気量 | 1598cc |
| 最高出力 | 200ps/6000rpm |
| 最大トルク | 300Nm/3000rpm |
| 燃料/タンク容量 | ハイオク/52L |
| WLTC燃費 | 15.3km/L |
| モーター最高出力 | F:110ps R: 112ps |
| モーター最大トルク | F:320Nm R:166Nm |
| バッテリー/総電力 | リチウムイオン/13.2kWh |
| システム合計最大出力 | 300ps |
| システム合計最大トルク | 520Nm |
| EV走行可能距離 | 64km |
| サスペンション | F:マクファーソンストラット R:マルチリンク |
| ブレーキ | F:ベンチレーテッドディスク R:ディスク |
| タイヤサイズ | 225/55R18 |
| 駆動方式 | e-4WD |
| トランスミッション | 8速AT |
| 価格 | 710万5000円 |
実は数値以上にコンパクト?プジョー3008のボディは街乗りでも狭い道でも扱いやすかった!PHEVの走りと4WDの安心感も◯
落ちたら死ぬ!!『最凶酷道───国道157号線で温見峠を越える(酷道険道:福井県/岐阜県)』ジープ・レネゲード|SUV・クロカン|Motor-Fan[モーターファン]|ページ 3/3
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