Q6 e-tronは、ポルシェ「マカン・エレクトリック」と同じ電気自動車専用SUVだが、中国版Q6は内燃機関のみを採用

中国版Q6は、フォルクスワーゲン(以下VW)次期「アトラス」とプラットフォームを共有しており、欧州と米国、日本で販売されている電気自動車Q6 e-tronとはプラットフォームを共有していない。Q6 e-tron EVとは異なり、中国版Q6は内燃機関を搭載し、全長がはるかに長くなっているのが特徴だ。

標準装備は国によって異なるが、米国で販売されているアウディQ6は、欧州、オーストラリア、中東で販売されているものと基本的に同じだ。しかし、中国の自動車市場の特殊性により、中国では新型Q6 e-tron(LWBバージョン)に加え、全く異なるQ6が存在しており、今回は大幅なリフレッシュが期待される。
ニュル高速テストで捉えたプロトタイプは、フラッシュドアハンドル、セミクラムシェルボンネット、そしてグリル、バンパー、ライト類に変更が加えられていることが分かる。これらは、現行SUVと同様に2層構造となっている。
Q6のボディサイズは、全長5099mm、全幅2014mm、全高1784mm。アウディ「Q7」より大きいのが特徴です。今回は2,980mmのロングホイールベースにも変更はなく、後部座席の乗員は十分な足元スペースを確保できている。
メジャーな欧米のQ6 e-tronは、ポルシェ「マカン・エレクトリック」と同じPPE EVプラットフォームをベースにした電気自動車専用SUVだが、中国版Q6は内燃機関のみを採用している。また、日本の大型アウディSUVとは異なり、アジア版Q6は、VWゴルフやアウディA3に搭載されている、横置きエンジンMQB Evoプラットフォームの延長バージョンをベースにしている。
ほとんどのモデルは、VWの2.0リットル直列4気筒ターボチャージャーガソリンエンジンを搭載しているが、現在は2.5リットルVR6エンジンがラインナップのトップに君臨している。
改良新型では、「E888」直列4気筒ターボエンジンのみになる可能性もありそうで、燃費の悪い旧型のVR6と同等のパワーを発揮しつつ、税制はより緩やかになる。また、中国は、VWのシングルシリンダーヘッドを備えた狭角型V6エンジンを今も使用している唯一の国でもある。
アウディと上海汽車の合弁事業によって製造された現行Q6は、2022年に中国でデビューしたが、新型車が市場に登場するのは2026年か2027年になると予想される。
日本を初め、米国や欧州市場には投入されないため、購入者は依然として、Q6 e-tronと、内燃機関車のQ7のどちらかを選択することになりそうだ。























