トランクが別に備わるデュアルデッキスタイルからクーペスタイルへ変更

東京オートサロン2025で、トヨタはGRヤリスのエンジンをシートの後ろに搭載するというサプライズコンセプトカーを発表し、世界を驚かせた。また、2.0L4気筒エンジンは、長らく噂されているミッドシップMR2復活を彷彿とさせるものだった。

トヨタGRヤリスMコンセプトは、スーパー耐久シリーズ第5戦オートポリスでサーキットデビューを果たす予定だった。しかし、トヨタは先日発表した声明で、ヤリスMコンセプトを第5戦には参戦させないことを決定したと発表。その理由は?現在、開発に課題が生じており、「さらなる改良」に時間が必要だということだ。
トヨタからのプレスリリースには、以下のように書かれている。
1月に開催された東京オートサロン2025で出展した「GRヤリス M コンセプト」は、GRヤリスのさらなる可能性を追求するため、スーパー耐久シリーズへの参戦に向けて開発チーム一丸となって取り組んでいます。
多くの課題を抽出し改善を続けている一方、止まる、曲がる、走るといったクルマの各挙動においてミッドシップならではの難しさがあり、より良いクルマに仕上げるために今回のレースへの出場を見送ります。
次戦以降での出走を目指し、引き続き「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を続けていきます。


トヨタは計画頓挫の詳細については口を閉ざしているが、「ブレーキ、ステアリング、そして走行性能において、ミッドシップエンジン車特有の難しさに直面している」と明言している。これは全体的なチューニングの問題のように聞こえるが、このレースシリーズがミッドシップエンジン・スポーツカーにとって絶好のテストベッドであることを考えると、慎重な取り組みと言え、おそらく、デビュー戦を失敗させたくないからと思われる。
ただし、トヨタは近い将来、GRヤリス Mコンセプトをサーキットに投入し、最終的には公道で走らせることをほぼ確実に決意していることは間違いなく、時間が解決してくれるはずだ。

GRヤリスMコンセプトに搭載される2.0L直列4気筒ターボエンジンは、最高出力450psを発揮する。この数値は十分に立派だが、トヨタはこれをほんの始まりに過ぎないと強調している。トヨタのエンジニアは、このエンジンはさらにボアアップできるよう設計されており、大型ターボやその他のオイル関連の改良により、最大600馬力を発揮できると公言している。
MR2新型情報だが、歴代モデルは、トランクが別に備わるデュアルデッキスタイルだったが、入手した情報によると、次期型はクーペスタイルへ変更する方向で開発が進められている可能性が高いようだ。
情報を元に制作した予想CGのフロントエンドには、ハンマースタイルをより進化させた縦型コの字スタイルのヘッドライトが予想される。また、ヘッドライトと一体化した、超アグレッシブなディフューザーを装備。シングルデッキのクーペタイプスタイルに変貌し、サイドシルエットも流れるようなラインと迫力をもたせたふくらみが特徴となる。またダウンフォースを稼ぐための大胆なアンダースカートも装備されそうだ。
トヨタのMR2導入計画は現時点では延期される可能性があるものの、モリゾウ氏の「退屈なクルマはもう作らない」という約束を今もなお守り続けている以上、必ず復活するはずで、現段階では2027年の登場が予想されている。

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