一連の詳細なレンダリング画像でプレビューされてから6ヶ月、レズヴァニのRR1が正式発表された。レズヴァニ・レトロという新部門によって製作されたRR1は、生産台数はわずか50台で、2つのバージョンが用意されている。

レズバニ RR1

ベースモデルの「RR1 600」はカレラTをベースとし、「RR1 750」はターボSをベースとしている。どちらも、1976年にデビューしたレーシングカー「935」や「1970年代の伝説的なクレマーのレースカー」を彷彿とさせる、レトロなデザインのカーボンファイバーボディを特徴としている。

レズバニ RR1

RR1を一目見ただけで、クラシックな911を現代風にアップグレードしただけのモデルだと勘違いしてしまうかもしれないが、そうではない。RR1は現行の911をベースにしており、往年の911のデザイン要素を取り入れている。その特徴はフロントデザインに最も顕著で、レトロ調のヘッドライト、新しいグリル、そして独特のブラックエアインテークが特徴的だ。

レズバニ RR1

50台限定生産となるこのモデルは、マルティーニ・レーシングを彷彿とさせる白、青、赤の美しいレーシングカラーリングを纏い、ボンネットとドアにはゼッケン「1」があしらわれている。足まわりには、精巧な新型ホイールと鮮やかなレッドのエアロカバーが装着され、空力性能の向上と外観の美しさを両立させている。

レズバニ RR1

リヤセクションも大幅な変更が加えられ、リヤクォーターパネルは一新。大きなボディ一体型のウイングへと優雅に続いている。レズヴァニ・レトロは、バンパー、ディフューザー、テールパイプも刷新している。

レズバニ RR1

アップグレードはキャビンにも引き継がれている。フラットボトムの新型ステアリングホイールは一際目を引くもので、シート中央のブルーとレッドの布張りも際立っている。RR1のダッシュボードには、タグ・ホイヤーのアナログ時計が2つ追加され、カーペット、ダッシュボードプレート、そして木製のシフトノブも新しくなっている。

レズバニ RR1

ベースモデルのRR1 600は、ポルシェ911カレラTをベースに設計され、最高出力600psを発揮する3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載し、後輪駆動だ。オプションで6速MT、7速MT、またはPDKトランスミッションを選択できる。

レズバニ RR1

そして、911ターボSをベースにしたRR1 750は、最高出力750psを発揮する3.8L水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載、PDKとAWDシステムのみの販売となる。こちらは、0-96km/hを2秒未満と脅威の加速力を誇る。

レズバニ RR1

気になる改造費用だが、ドナー車の価格を除いて19万5000ドル(約2900万円)からとなっている。ちなみに、新しいポルシェ911カレラTは13万4000ドル(約2000万円)から、911ターボSは23万400ドル(約3400万円)から。つまり、オプションを追加しない状態での総額が 32万9000ドル(約4900万円)から42万4400ドル(約6300万円)になるのだ。