
ギュンダー・ワークスは、米国カリフォルニアを拠点とするチューナーで、特にポルシェ「911」(空冷)をベースとしてカスタム・レストモッドで有名だ。

モントレー・カーウィーク2025で、GWXと並んで発表されたのは、新型プロジェクトF-26だ。
これは、地球上で最も奇抜な911ベースのレストモッドとなる可能性があるが、わずか26台のみの生産予定のため、極めて希少な存在であることは間違いなさそうだ。
F-26の開発にあたり、ギュンター・ヴェルクスはポルシェの象徴的なスラントノーズモデル、936スラントノーズや、911スラントノーズからインスピレーションを得たという。
また、戦闘機の空力形状を模倣して設計されているため、シンガー911とは大きく異なる特徴を備えている。
しかし、クラシックな911のルックスと現代的なハイパーカーの性能を求める購入者にとって、F-26はまさに理想的な選択肢と言えるかも知れない。
ハイライトはその心臓部だろう。
ロスポート・レーシングと共同開発した4.0リットル空冷水平対向6気筒ツインターボチャージャーエンジンを搭載、驚異の最高出力1,000psと最大トルク1,017Nmを発揮する。
このエンジンには、レース由来のフラットファンが搭載されており、一般的な垂直ファンの2倍以上の冷却効果を発揮すると言われている。
また、カーボンファイバー製エアボックス、再設計されたインタークーラープレナム、そして吸気システムに組み込まれたブローオフバルブも備えている。
そしてこのエンジンは、6速マニュアルトランスミッションと、後輪を駆動するリミテッド・スリップ・デファレンシャルとのみ組み合わされる。
パワーを路面に伝えるため、F-26にはフロント295/30、リア335/30のコンチネンタル・エクストリームコンタクト・フォース・タイヤを装着。
さらに、フロントに新型ダブルウィッシュボーン・サスペンション、アダプティブJRZダンパー、先進のトラクションコントロールシステムを追加し、ホイールベースを30mm延長したという。
エクステリアは、専用のヘッドライトとターンシグナルを備えた専用フロントエンドと、現行911 GT3に似た形状のグリルを特徴としている。
ホイールアーチは大型の新ホイールを収容するために拡大され、リアエンドには専用LEDライトバー、巨大なリアウイング、そしてカスタムディフューザーが装着されている。
新パーツの大半はカーボンファイバー製で、車重はわずか2,700ポンド(1,224kg)に抑えられているのも大きな特徴と言えるだろう。
エクステリアと同様に、キャビンも完全専用設計されている。
カーボンファイバー製のダッシュボード、レザーシート、そしてヘッドライナー全体にアルカンターラが使用されている。
優れたエクステリアデザインと、驚異的スペックを持つF-26は、間違いなく近年で最も優れた911レストモッドの1台と言えそうだ。















