スバル車300台!? 絶版旧車から最新モデルまで富士山麓に大集合した『富士でスバルの秋祭り』に行ってみた! | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

今年は富士で秋祭り!オールスバルファンミーティング第2回 静岡県袋井市/掛川市の小笠山総合運動公園「エコパ」P3駐車場にて、オールスバルのミーティングイベント『エコパでスバルの秋祭り』が開催されたのは2024年9月23日 […]

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【『富士でスバルの秋祭り』レポート vol.1】

スバルのレプリカといえばやっぱりラリーでしょ!

スバル車のミーティングにはレプリカマシンが多い印象がある。特に、スバル=WRC(世界ラリー選手権)のイメージはいまだに根強く、多少の世代差こそあれラリーレプリカは特に目にする。定番のクルマとカラーリングもあれば、実際には無かった組み合わせもあり、非常におもしろい。

レプリカ車では最古参の参加車両となるAA型レオーネのサファリラリー仕様。ゼッケン5は1986年のマイク・カークランド車か。オリジナルは1.8Lターボの「RX」だが、このクルマは1.6L NAの「マイア」がベース。
インプレッサWRX(GC型)のレプリカといえばやはりブリティッシュアメリカンタバコ(BAT)の555カラー。チャンピオンカラーでもあり、何せスバル自身がレプリカカラーを販売してしまうほど。このクルマのゼッケンは1994年のWRCサンレモラリーのコリン・マクレー車と思われる。
ワイドボディにゴールドのホイール、カーボンミラーにルーフベンチレーターはGC型インプレッサWRCレプリカ。フロントとリヤクォーターウインドウのメーカーロゴくらいだが、それがかえってワールドラリーカーのテスト車両のような雰囲気だ。
メーカー製インプレッサWRC97レプリカとも言えるインプレッサWRX22B-STiバージョン。500万円で400台限定販売されたが、今は四桁万円のプレミアが付いているとかいないとか……。

レオーネというサプライズはあったにせよ、やはりスバルのラリーイメージはGC8型インプレッサWRXに負うところが大きい。カラーリングのレプリカはいわゆるグループAの4ドア「555」1台だったが、22B-STiバージョンに加え、ワイドボディ化したクーペというインプレッサWRCレプリカの姿もあった。

ワイドボディのマッシブな前後フェンダー。
こちらは22B-STiバージョンのもの。

しかし、その次の世代であるGD型にレプリカマシンは無く、スバルWRCの最後を飾ったGR型が3台参加していた。しかも、スバルワールドラリーチームカラーだけでなく、三者三様に異なるレプリカになっていた。

スバルのWRC撤退により活躍の場が失われたGR型インプレッサWRXのスバルワールドラリーチームレプリカ。唯一のWRC参戦年である2008年アクロポリスラリー、ペター・ソルベルグ車仕様。ランプポッドはもちろん、ルーフベンチレーターやカメラボックスも再現。
GR型インプレッサWRXにフォード・フォーカスWRCカルロス・サインツ車のマルティニカラーという組み合わせが意外によく似合っている。マルティニカラーにハズレなし。
インプレッサWRXというとWRCのイメージが強いが、こちらのGR型インプレッサWRXは2015年仕様のスバルラリーチームUSA、デイビッド・ヒギンズ車のレプリカ。

上のマルティニカラーもそうだが、実際には無かったクルマとカラーリングの組み合わせもレプリカの妙と言えるだろう。逆に元ネタが無い分、このオーナーのクルマでしか見られないわけだから却って貴重かもしれない。

ワゴンブーム絶頂期にワゴンとセダンの販売比率が9:1とも言われた2代目レガシィのセダン(BD型)をラリー風にレプリカ。オーナーは当時のWRCに憧れてインプレッサWRXを買いに行ったものの、店頭在庫だったこのクルマに一目惚れして購入したそうだ。
VA型WRXにスバルワールドラリーチームのカラーリングは実際には無い組み合わせだが、よく似合っている。ワールドラリーカー的なルーフベンチレーターやブックシェルフタイプのリヤウイングなど芸が細かい。

SUBARU NBR Challengeレプリカも人気

一方で、WRC撤退以降のスバルのモータースポーツのイメージを牽引したのがニュルブルクリンク24時間耐久レースへの挑戦だ。こちらも参戦年の異なるモデルとカラーリングのレプリカが見受けられた。

GVB型インプレッサWRX STIのニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦車レプリカ。2011年の参戦車で総合21位、SP3Tクラス優勝を果たした155号車仕様。
VA型WRX STIのニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦車レプリカ。ゼッケン90は2017年の参戦車で、炎上リタイヤを喫した年だ。

これもレプリカ?オリジナルカラーもアリ

他にもレプリカのようなそうでないような……ちょっと変わった仕様のクルマも見られたのが面白い。

BH型レガシィツーリングワゴンはNYPD=ニューヨーク市警のハイウェイパトロール仕様。警察車両レプリカはたまに見かけるが、スバル車で海外の警察車両のレプリカをしているのは珍しい。
こちらは関係者用駐車スペースにいたZN6型のBRZ。86/BRZレースあたりのレプリカかと思いきや、オリジナルのカラーリング。実によくできている。

レプリカというと、兎角クルマとカラーリングの再現性の高さを追求したくなる。”レプリカ”という意味ではそれはもちろん正解だ。しかし、あえて”ハズし”たクルマやカラーリングの組み合わせも、オーナーのこだわりやセンスを感じられて面白い。個人が楽しむためにやっているのだから、自由に遊べばいいのだ。
『富士でスバルの秋祭り』ではそんな自由なクルマ遊びとオーナーのスバル愛を垣間見ることができた。

フォトギャラリー:『富士でスバルの秋祭り』のレプリカマシン