3.7Lフラット6ツインターボエンジンを徹底的に改良!

RMLポルシェ 911 GTハイパーカー

RMLグループは1984年に設立された、英国を拠点とするエンジニアリング専門企業。モータースポーツ・レーシングチームとして活動し、ツーリングカー、耐久レース、GTレースなどで実績を残してきた。

RMLポルシェ 911 GTハイパーカー

ポルシェは同ブランドの頂点モデルとしてハイブリッドの「918」を送り出したが、その生産が終了して久しい。そこで今、英国を拠点とするエンジニアリング専門企業RMLグループは、独自のマシンでその空白を埋めようとしている。それが、RML GTハイパーカーだ。ポルシェ911ターボSを大胆に再解釈し、モータースポーツの個性と独自のエンジニアリングを惜しみなく投入したモデルが完成している。

GTHは昨年、P39プロトタイプとして初公開され、開発テストを経て、ついに英国サロン・プリヴェで最初の生産モデルが発表された。このモデルは40周年記念スペシャルエディション(SE)で、特別な仕様となっている。

生産モデルはキャビン、ミラー、ライトなど911の要素を継承しつつも、その他の部分はカーボンファイバーで刷新されている。張り出したフェンダー、長く伸びたテール、そして大型のエアロダイナミクスパーツにより、お馴染みのシルエットは、ル・マン・ハイパーカーを公道仕様にアレンジしたような姿へと変貌を遂げている。

最初のモデルはストームパープルのボディカラーに、露出したカーボンファイバーのアクセントと、ルーフとボンネットインサートにパープルのカーボン仕上げが施されている。センターロックホイールはゴールドに塗装され、その奥にはガンメタルのブレーキキャリパーが隠れている。ノーズにはポルシェスタイルのRMLシールド、リアにはGTHのレタリングがゴールドでハンドペイントされている。

インテリアは、クレヨンステッチと同系色のシートベルトが特徴的なレザーシートで再仕上げされているほか、ボディ同色のカーボンインサートとストームパープルのロールケージも装備されている。これらの専用装備に加え、SE仕様にはオプションのパフォーマンスパッケージとトラックパッケージが提供される。これは、高さ調整可能なアクティブサスペンション、前述のロールケージを装備する一方、リアシートレスとなっていることを意味する。

ハイライトは、リアに搭載される3.7Lフラット6ツインターボエンジンで、リッチフィールド・モーターズの協力を得て徹底的に改良されている。その結果、最高出力925PS/680kW、最大トルク1000Nmを発揮し、911をハイパーカーの領域へと引き上げている。

RMLは、ウェリングバラ工場でこのモデルを合計39台製造する予定だ。そのうち10台は40周年記念スペシャルエディション(SE)で、価格は税抜66万5200ドル(約1億円)からとなっているが、ドナー車のポルシェ911ターボSの価格は含まれていない。

GTHは、1984年の創業以来、様々な自動車メーカーと協業してきており、このGTハイパーカーは、39番目のプロジェクトとになるということだ。