安くて速さも申し分無し!

ライトチューンでRZ34と戦える高いチューニング適性!

新型フェアレディZ(RZ34)がデビューしてから丸4年。受注停止も解消され、街中でも見かける機会が増えてきた。アフターパーツ市場も活気を帯びて、中古車相場も落ち着きを見せてきてはいるものの、それでも車両価格は450万円~といったところで、RZ34はおいそれと手が出せるクルマではない。

そのような状況下で、Z33型以降のフェアレディZを数多く手掛けてきた「ガレージ力」の中久木さんが提案する、遊べるベース車は先代モデルのZ34。しかも、MT車よりもAT車のほうがお買い得だという。その理由は一体何なのだろうか?

「Z34のAT車はなにより中古相場が安いのが魅力ですよね。MT車は最低200万円からですが、AT車なら半値の100万円から選べます。それに、手荒く扱われた個体も少ないので程度の良いものが多いんですよ」と中久木さん。

また、MT車はダイレクトレリーズの採用による「クラッチペダルが戻らない=自走不能」という特有の持病もあり、その出費を考慮しておく必要がある。

「速さだって普通に走るならATが上かもしれません。以前、Zチャレンジにも最低限の仕様変更で挑みましたが、初参加で5位入賞。MTには操る楽しさはありますが、AT車だってサーキットで対等に戦える」と、話を続ける。

そこで紹介したいのが、AT車ベースでストリートからサーキットまで安心して走ることができるガレージ力のデモカーだ。

VQ37VHRエンジンはオイル容量が少ないので油温が上がりやすく、サーキットを走るならガレージ力オリジナルのオイルクーラー装着がマスト。排気系はパワーよりもフィーリングアップを狙い、フロントパイプ・触媒・マフラーがセットになったガレージ力オリジナルとなっているが、残念ながら現在は廃盤とのことだ。

足まわりはテイン製のモノレーシング(F:16kg/mm R:18㎏/mm)にEDFC5の組み合わせが最近の主流。姿勢を自動でコントロールしてくれるEDFC5はサーキットでのタイム向上の強い武器ともなってくれる。

Z34はステアリングのテレスコピック機能がないので、最適なドラポジを狙うならフルバケとラフィックスは必須品。ブリッドのガイアスは内装色に合わせた特注品だ。ダッシュボードはクラックが入りやすく、部品代だけでも約7万円と高額なのが玉に瑕。

エアロパーツはイングス製。フロントアンダーは大きく前にせり出し、効率的に開口部へ空気を流し込む形状。左右のダクトはブレーキホースを想定したものだ。リヤはパラシュート効果抑えるため最適な位置にダクトが設けられる。サイド前方にはイングス製の証である突起デザインが見られる。ボルテックスのGTウイングは車検対応内で最大サイズとなっている。

変更点は必要最低限だが、ほぼ同様の仕様のMT車が富士ですでに1分54秒台を記録。じつはこれRZ34型を凌ぐ速さだ。すでに旧型となったZ34型だが、その戦闘力は現行モデルに引けを取らない。むしろ安価でサーキット遊びを楽しみたいオーナーはZ34に注目してはいかがだろうか。

●ガレージ力 三重県桑名市桑部1272-6 TEL:0594-82-5026

「先代フェアレディZは少しイジっただけで化けるんです!」高速周回路でポテンシャルを試す!!

通勤からサーキットまで万能に楽しめる仕様を目指して、宮城県の名門“プロショップ・スクリーン”が手がけたZ34。NAのままVQ37を鍛え上げ、ファイナルギヤの変更で走りは劇的進化。街乗りもスポーツランドSUGOもステージを問わず楽しめる、オーナー渾身の一台だ。

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