どちらもスポーツカーらしい佇まいの2シータークーペ




フェアレディ Zよりも約2年半早い2019年5月に発売されたスープラの方が新しいクルマのように感じられるのは、フェアレディZが初代をオマージュしたヘリテージデザインにまとめられているためだろう。両車の内外装の雰囲気は対照的とも言えるほどに違う。
スープラRZは2025年3月の改良で、空力性能を高めるための細部変更が加えられ、リヤエンドにはダックテールタイプのカーボン製リヤスポイラーが追加された。内装はアルカンターラ表皮シートやレッドのシートベルトに変更された。
Zニスモは、空力性能の最適化を図った専用のエアロバンパーやリヤスポイラーが装着されており、標準のZに対して30mm長い全長以上に伸びやかなスタイリングとなっている。
Zニスモの内装は、レッドステッチがアクセントとなる本革/アルカンターラ巻きのステアリングとRECARO製スポーツシートが装備され、特別感ではスープラRZにも劣らない。
トヨタ GRスープラ RZ
ボディサイズ=全長4380mm×全幅1865mm×全高1295mm
ホイールベース=2470mm
車両重量=1520kg
タイヤサイズ=265/30ZR19(前後)
日産 フェアレディZ NISMO
ボディサイズ=全長4410mm×全幅1870mm×全高1315mm
ホイールベース=2550mm
車両重量=1680kg
タイヤサイズ=255/40R19(前)285/35ZR19(後)
直6シングルターボのGRスープラ vs. V6ツインターボのフェアレディZ


スープラRZに搭載される直列6気筒ターボエンジンのスペックは、販売開始時から変更なく最高出力387ps/最大トルク500Nmを発揮する。一方、Zニスモに搭載される3.0L V型6気筒ツインターボエンジンは、過給圧アップなどによって最高出力は標準モデルの+15psとなる420ps、最大トルクは+45Nmとなる520Nmに強化されている。
直列6気筒エンジンとV型6気筒エンジンの違いはあるが、両車は出力特性もよく似ており、加速タイム差もわずかだ。スープラRZの0-60mph(0-97km/h)タイムは3.7秒、Zニスモは3.9秒となる。以上の加速タイムは非公式なものではあるが両車の性能を測るうえで参考になるだろう。出力が高いはずのZニスモが加速性能でスープラRZに劣るのは、車重の差が大きく影響していると思われる。
スープラRZは2025年3月の改良でシャシーに大幅な改良が加えられた。その変更点は、電子制御ダンパーの減衰力向上やスタビライザーの強化に加えボディ剛性も強化。そのほか電子制御デフおよびパワーステアリングの制御を最適化され、フロントブレーキも18インチへサイズアップしている。
Zニスモ、サスペンションから各ブッシュ、エンジンマウントやボディまであらゆる点に手が加えられ、標準のZよりも明確にスポーティに仕上げられている。
トヨタ GRスープラ RZ
エンジン形式=直列6気筒ガソリンターボエンジン
排気量=2997cc
最高出力=387ps/5800rpm
最大トルク=500Nm/1800~5000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=2WD(FR)
日産 フェアレディZ NISMO
エンジン形式=V型6気筒ガソリンツインターボエンジン
排気量=2997cc
最高出力=420ps/6400rpm
最大トルク=520Nm/2000〜5200rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=2WD(FR)
スペックはほぼ横並び! 選び分ける決め手は求める運転スタイル


スープラRZの新車価格は800万円、対するZニスモは930万2700円だ。
改良前のスープラRZとZニスモの比較では、Zニスモの方が明確にスポーティだった。しかし、シャシーや制御に大幅な改良が加えられたスープラRZは、スポーツ性でZニスモとおおむね横並びになったと言えるだろう。両車のキャラクターは実によく似ている。
両車には約130万円の価格差があるが、嗜好性が高いスポーツカーだけに価格だけで優劣は決められない。また、両車は雰囲気や好みだけで選べる額のクルマでもない。
両車のスペックはよく似ているものの、その実、違いも多い。スープラは直列6気筒エンジンであるのに対し、ZニスモはV型6気筒エンジンだ。また、スープラRZは電子制御サスペンション&アクティブデファレンシャルとなるが、Zニスモはメカニカルサスペンションと機械式LSDの組み合わせだ。
なにより6速MTも選べるスープラRZに対し、Zニスモは9速ATのみとなる。求める運転スタイルの違いが、選び分けるもっとも大きな決め手となりそうだ。
車両本体価格
トヨタ GRスープラ RZ:800万円
日産 フェアレディZ NISMO:930万2700円
