ポルシェは現在、EVのタイカンの歴代モデル中で最強となることが濃厚な新型バージョン、タイカン ターボGT RS(あるいはタイカン GT4 RS)を開発中だが、その市販型プロトタイプにスクープ班のカメラが初めて大接近した。

充電中の姿が撮影されたプロトタイプは、アグレッシブなエアロパーツを装備しており、当初はマンタイ・レーシングの私的プロジェクトと思われていたが、最近では、ポルシェ公式の新型モデルである可能性が高いと見られている。

まだ名前が確定していないこのモデルは、ニュルブルクリンクで電気自動車の絶対記録更新を目指し開発中とのことだ。

現在、ポルシェがニュルブルクリンクで速度記録に挑戦すると報じられているが、これは今年初めにEV新記録となる7分4秒957を樹立し、タイカン ターボGTの記録を約2.5秒上回ったXiaomi SU7 Ultra(トラックパッケージ付き)の記録に挑戦するものだ。この、より過激なバージョンは、つい最近まで市販EVでは到底達成不可能と思われていた7分台を突破できるかもしれない。
今回は充電中のため停止していたため、間近でじっくりと観察することができた。前後フェンダーフレアにテープの線が見えるほどの距離だ。その線は、標準のターボGTより1インチも幅が広いピレリのサーキット仕様タイヤを覆っている。
標準のターボGTはデュアルモーターのオーバーブーストモードで最高出力1019psを発揮するが、これがRSモデルならおそらくそれ以上のパワーとなり、最高出力1200psを発揮するかもしれない。
911 GT2 RS風のフェンダーベントは、ホイールアーチから高圧の空気を排出することで、ノーズ部分の揚力を低減。また、サーキット走行中のブレーキの熱を逃がし、クーラーへの空気の流れを速める効果も期待できる。フロントスプリッターはダウンフォースを非常に大きくするためブレースが必要で、コーナーのフリックはさらにダウンフォースを増加させるはずだ。
リヤセクションには、巨大なリヤウイングが装備されている。角度は調整可能だが、手動でアクティブではない。テスト車両には複数のセンサーが搭載されており、エアフォイル周辺の気流や圧力ゾーンを測定するものと思われる。車体後方から空気を吸い込むための大型リアディフューザーは、以前トラブルでカーボンファイバーの破片を引きずりながらピットに戻ったため、修理されている。
サイドスカートは幅広で、後輪にはエアロダイナミックカバーを装着、ブレーキは大型であることなど、この車のあらゆるディテールが、純粋なパフォーマンスを物語っており、車体後部のロールケージがはっきりと見える。
シャオミの記録を塗り替え、“リンクの王者”に返り咲くことができるのか、早ければ年内にも記録達成するかもしれない。



















