高速クルージングに最適なパッケージを構築！
ベースグレードを軸にバランス重視のチューニング！
理想の走りを引き出すためのオリジナルパーツ開発にとどまらず、探究心が高じて「Zチャレンジ」への参戦まで果たしてきたのが、ガレージ力の中久木さんだ。
これまでZ34を主軸にフェアレディZの魅力を引き出してきた同氏は、RZ34も即座にオーダー。しかし、デビュー時期のズレや生産遅延の影響でニスモ仕様が入手できなかったことから、デモカー第1号として先に導入していた6速MTのベースグレードをベースに、独自の“ニスモ化”を進めてきた。
「単純にレプリカを作りたかったわけではなく、RZ34の車格をバランス良く高めるストリートチューンを目指しました。マフラー開発用に使用していた関係でECUはノーマルのままですが、必要最小限のアプローチでRZ34の魅力をしっかり味わえる仕様になったと思います」と中久木さん。
その言葉どおり、ニスモ専用エクステリアの装着以外は、排気系・ブレーキ・足回り・タイヤ＆ホイールといった定番メニューを中心に仕上げられている。しかし中でも注目すべきは、細部にまでこだわり抜いた足まわりだ。
まずブレーキは、エンドレス製モノブロックキャリパーを使用したオリジナル仕様。RZ34の車重とVR30DDTTのポテンシャルを踏まえ、制動力の強化と軽量化を両立させている。
また「RZ34にはボルクレーシングTE37は似合わない」との判断から、ホイールはGT4マシンにも採用される同ブランドのNE24をチョイス。路面コンディションを問わず高いグリップを発揮するアドバンA052、そして開発中のオリジナル車高調との組み合わせで、高速ツアラーとしての安定感を追求している。
インテリアには、優れたホールド性と安全性、さらに上質なダイヤキルティングが魅力のブリッド・XERO CSを装着。RZ34の車格とスポーティさをさらに高めている。
エクステリアでは、冷却性能向上を狙いトップシークレット製のドライカーボンボンネットを装備。クリアペイント仕上げとすることで素材感を活かしているが、フロントヘビーなRZ34においては、軽量化を目的にプロテクションフィルムの採用も有効だという。
今回のRZ34は、サーキットでの速さを追求するのではなく、高速クルージング主体で仕立てられた仕様。ストレート加速と高速コーナリングの楽しさを追い求めた第1号機は、ニスモエアロの赤いラインを残したワンガンブルーの外装で統一されている。
パワー系は、フジツボ製フロントパイプとオリジナルマフラーの組み合わせのみだが、排圧低減によってレスポンスが大幅に向上。タービンサイズ的にも、キャタライザーやECUを手がけても最大500psが限界と見ており、必要最小限のチューニングで過不足のない走りを実現している。
ガレージ力が仕立てたこの第1号機こそ、RZ34ニスモが本来目指していた理想のパッケージと呼ぶにふさわしい。
●ガレージ力 三重県桑名市桑部1272-6 TEL：0594-82-5026
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