次期スープラは、新開発2.0L直4ターボエンジンを搭載し電動化も?
欧州、米国で活躍しているベテランジャーナリストのChris Chilton氏(クリス・チルトン)の調べにより、2025年のアメリカにおける、日産ZとトヨタGRスープラというライバル関係に、劇的な変化が訪れていることがわかった。
同氏のレポートによると、2024年の販売台数が発表された際、Zがついに、初めてスープラを追い抜いたことが明らかになった。ただし、その争いは僅差で、2024年の米国でのZの納車台数は合計3,164台、スープラは2,615台だった。

しかし、2025年10月初旬のデータをみると、日産は今年最初の9ヶ月間で4,822台のZを販売しているが、これは、2024年1月から9月の販売台数2,175台から121.7%という驚異的な増加となっている。一方、トヨタは今年最初の3四半期でスープラをわずか2,009台しか販売しておらず、2024年1月から9月までの累計販売台数から13.7%減少しているという。
では、日産の秘訣は何なのか?その一つは、その低価格と思われる。エントリーレベルのZスポーツはわずか42,970ドル(約632万円)、レイズ鍛造ホイール、LSD、曙ブレーキ(4ピストン)、Bose HiFi、レザーシートを備えたパフォーマンスグレードは52,970ドル(約779万円)だ。しかし、ベースグレードの3.0スープラは57,500ドル(約845万円)、プレミアムグレードにアップグレードすると価格は60,650ドル(約892万円)に跳ね上がる。

これらのことから、トヨタは2025年モデルの発売開始に合わせて最高出力 258psを発揮する2.0L4気筒スープラを廃止した決定が販売台数に打撃を与えた影響が見えてくるのだ。
また、Zのパフォーマンスモデルであるニスモは、対抗モデルのMkVファイナルエディション・スープラよりも手頃な価格65,750ドル(約967万円)で、より個性的なモデルとなっている。
今年の残り3ヶ月で販売台数がどのような変化を見せるかは不明だが、やはりスープラは苦しい戦いになりそうだ。報道によるとスープラは2026年初頭に生産終了となる見込みだが、スクープ班では、次期スープラの開発が進められていることを把握している。
次期スープラは、新開発2.0L直4ターボエンジンを搭載し、なんらかの電動化がなされると予想されている。この場合、「スープラA90 Final Edition」が搭載するBMW製3.0L直6ターボの最高出力435ps以上を発揮する可能性があり、大きな期待がかかるが、登場時期は2027年以降とまだ時間がかかりそうだ。








