ミステリーBMW コンセプトモデル

iX3は、次世代モジュラープラットフォーム「ノイエクラッセ」をベースにした、同ブランドの次期モデル群における最初のモデルに過ぎない。ノイエクラッセ3シリーズ(内燃機関と電気自動車の両方)が近日登場予定であることは既に分かっているほか、X5もまもなく登場予定だ。しかし、今回発見された、3シリーズサイズと思われる謎の4ドアセダンについては、まだはっきりとは分からない。

BMW IX3 新型

この洗練された4ドアセダンは、アクティブレーンチェンジアシストや3DパーキングといったiX3の高度な運​​転支援機能を説明するアニメーションに登場している。このセダンは、BMW Vision Driving Experienceコンセプトのローカットウィンドウや、近日発売予定の3シリーズおよび5シリーズセダンのディンプル加工されたノーズとテールなど、他のニュークラシック製品のスタイリング要素をいくつか採用している。しかし、ワイドにセットされた「キドニーグリル」のモチーフと、ボンネットまで深く切り込まれたフロントウィンドウは、BMWの将来の製品計画というよりは、むしろ後期型BMW i8を彷彿させる。

それらを考慮すると、単にBMWグラフィック部門が消費者向けに、動きを表現するために制作したCGIかも知れない。一方、iX3を使用しないのも謎で、何らかの形で将来登場する全く新しいモデルの可能性も否定できないだろう。

iX3で初採用されたアーキテクチャ「ノイエクラッセ」は、1961年から1972年まで生産した1,500ccから2,000ccの中型乗用車の総称だ。

パワートレインに依存しないこのプラットフォームは、オープンボディ設計により、内燃機関、電気自動車、ハイブリッドのあらゆる駆動方式に対応する。ハイブリッドモデルと電気自動車の場合、バッテリーはボディに直接接続され、フロアの一部となることで剛性を高め、重量と製造の複雑さを軽減するのだ。

iX3は、同様の名前を持つ内燃機関SUV「X3」とは機械的に関連性がなく、電子機器も以前よりも大幅に簡素化されている。従来であれば20個必要だったECUの代わりに、4つの「スーパーブレイン」と呼ばれる高性能コンピューターが採用されており、これらのコンピューターは相互にワイヤレスで通信するため、同等のSUVに見られる2,000フィート(約600メートル)の銅線配線が不要になり、さらなる軽量化が実現している。。

BMW iX3は、おそらく2027年モデルとして、来年夏に米国で、航続距離400マイル(約640km)の高性能モデルを、6万ドル以下(約899万円)で発売する予定だが、2027年初頭には、5万5千ドル以下(約824万円)未満で、1回の充電で300マイル(約480km)走行可能な廉価モデルを発売する予定となっている。

iX3サイト内で発見された謎のセダンも気になるが、やはりBMWの未来を担う重要なモデル「iX3」の売れ行きに注目だ。