トイファクトリー、ついに“銀河系”へ進出!?「ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション

昨今のキャンピングカー業界において、異業種とのコラボレーションが行われることは珍しくなくなってきた。しかし、今回は驚いた。ハイエースベースのバンコンバージョンキャンピングカーなどでお馴染みの『トイファクトリー』が、なんとスター・ウォーズとタッグを組んだのである。

トイファクトリー ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション

スター・ウォーズといえば、サーガはいったん完結を迎えたが、次なる劇場作品として『マンダロリアン&グローグー』が2026年の公開を予定している。そのホットさもあって、昨今はさまざまなカテゴリーのコラボ商品が世に出始めているのだ。

そんな最中にジャパンモビリティショー2025でお披露目されたのが、同社の「ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション」である。ちなみにトイファクトリーはこれまでウォルト・ディズニーとのコラボレーションを4度行っており、今回のモデルは5回目にあたる。

トイファクトリー ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション

これは少々マニアックな話になるが、スター・ウォーズとのコラボ商品開発はかなり難しい。筆者もかつて、スター・ウォーズの書籍化を企画したが、当時はルーカスフィルム社による企画・商品チェックが非常に細かく、ロイヤリティもかなりの額だったため断念した経験がある。それなのにキャンピングカーを造ったのだから、さすがトイファクトリーと言うほかない。

さて、このモデルは作中でお馴染みの「デス・スター」の世界観を再現している。言うまでもないが、スター・ウォーズのファンはうるさ方が多く、ほんの些細な矛盾も見逃さないほどだ。なにせうるさすぎて、オリジナルを創ったジョージ・ルーカスが匙を投げてしまったくらいである。そんなコアなファンをも十分に納得させる造りになっていると、かくいうオールドファンの筆者は断言したい。

まず車内をひと目見て、「デス・スター内の照明だ!」と叫ぶ。車内の各部にはスター・ウォーズのロゴが配されているだけでなく、場所によっては「オーラベッシュ(作中設定の銀河標準語)」の文字が描かれている。

トイファクトリー ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション

スライドドアを開けたところにある家具には、反乱軍の拠点としてお馴染みのデス・スターのグラフィックがドーンと光る。フロアには「タイ・ファイター(帝国軍戦闘機)」がプリントされ、トイレ&シャワールームの壁面には、ルークがダース・ベイダーと対峙したデス・スター内部の情景が描かれる。そして、スイッチはデス・スターの制御室をモチーフにした形状だ。

トイファクトリー ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション

これで終わりではないのが、ファンを唸らせるところ。なんと天井にあるスイッチを操作すると、ライトセイバー、タイ・ファイターの戦闘音、そしてミレニアム・ファルコン号のハイパードライブ音という3種類のサウンドエフェクトが鳴り響くのである。

さらに外のクォーターウインドウには、デス・スターのシルエットをグラフィック化したものが、ブラックのボディカラーに不気味に映えているというこだわりぶりだ。トイファクトリー、ファンの気持ちがわかりすぎ…。

トイファクトリー ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション

もちろん、キャンピングカーとしての機能性も申し分ない。居住空間として落ち着けるかどうかはともかく、ファンならとにかく、この中にずっといたくなるキャンパーであることは間違いない。

ただし、価格は2187万円。しかも世界限定5台のみ。販売は抽選制で、すでに同社サイトで受付がスタートしている。ベース車両がフィアット・デュカトであること、しかもスター・ウォーズ仕様であることを考えれば、2,000万円超えもやむを得ないと感じるのは、ファンの贔屓目だろうか。

R2-D2に囁かれながら眠りたいあなたは、ぜひチェックしてほしい。

トイファクトリー ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション
トイファクトリー ダ・ヴィンチ6.0 スター・ウォーズ エディション