クールレーシングは日本のカスタムカー/エアロパーツブランドで、特にワイドボディ、攻撃的スタイル、高機能エアロキットを特徴としているブランドだ。

クールレーシング トヨタ GR86 カスタム

現在、日本の著名なチューナーたちは、昨今では世界中から注目されている、日本を代表するカスタムカー・イベントである『東京オートサロン』の2026年大会に向けたプロジェクトの準備に追われているタイミングだ。そんなチューナーの一つであるクールレーシングが、次なる市販モデルを発表した。それはなんと、荒れた路面を走破できるリフトアップ・スポーツカーだ。

クールレーシング トヨタ GR86 カスタム

2026年発売予定の『Kuhl Outroad(クール・アウトロード)』は、トヨタGR86(もしくはスバルBRZ)をベースにしている。これは近年話題となった、ポルシェ911ダカールやランボルギーニ ウラカン・ステラートを彷彿させるハイランディング仕様で、スーパーカーを買う予算がない方に夢を与えてくれそうだ。

ただし、今回公開されたティザーと3DCG画像からは、文字通り新たな高みへと引き上げるサスペンションのアップグレード部分は、残念ながらまだ公開されていない。

ボディキットでは、大型のインテークと一体型のスキッドプレートを備えた、再設計されたフロントとリヤのバンパーが採用されている。これらにはSUVスタイルのフェンダーエクステンションが組み合わされ、より太いタイヤを装着できるスペースが確保されている。シャープなルーフレールはクロスオーバー感を醸し出しているが、実用性があるかどうかは現状では定かではない。

こうした荒々しいディテールにもかかわらず、クールブランドの特徴も演出されている。大きく張り出したフロント、サイド、リヤのスカートは、アプローチアングルやデパーチャーアングルの向上には必ずしも役立つとは限らないが、ヘッドライトカバーとベンチレーション付きボンネットと共に、車のスタンスをシャープにしている。また、このボンネットは、サーキットを駆け抜けるような力強いエネルギーを醸し出している。

しかし、何と言ってもハイライトは、リヤセクションだろう。後部には、リヤガラスルーバーとダックテールスポイラーが配置されており、同ブランドも、これらのディテールが映画『マッドマックス』を彷彿とさせると認めているようだ。

レンダリング画像ではGR86とBRZの標準車高が示されているが、クールはさらに大きな計画を描いているようだ。油圧リフトを備えた車高調整式サスペンションが近々登場し、最低地上高が30~45mm(1.2~1.8インチ)上昇すると予想されている。

このセットアップを補完するのが、強化ブレーキと、オフロードタイヤを履いた18インチのカスタムVerzホイールだ。

自然吸気2.4L 水平対向エンジンは、標準状態で最高出力235ps/173kW、最大トルク250Nmを発揮するが、そのパフォーマンス向上については発表されていない。

クールは今月後半に追加のレンダリング画像を、最初の実車プロトタイプは11月末までに公開する予定となっている。完成したデモカーは、日本での販売開始に先立ち、2026年の『東京オートサロン』で発表される予定ということだ。