クルーザーにはどんなモデルがある?

まずは、クルーザーにはどんなモデルがあるのだろうか? (2025年11月末現在)新車で買える国産モデルを例に紹介しよう。

【ホンダ】
・レブル1100(DCT)/1100T(DCT)/1100Sエディション(DCT)
・レブル500
・レブル250/E-クラッチ/250Sエディション E-クラッチ

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レブル1100Sエディション(DCT)
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レブル500
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レブル250E-クラッチ

【カワサキ】
・エリミネーター/SE
・バルカンS

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カワサキ・エリミネーター
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バルカンS

ご覧の通り、1100ccの大型バイクから250ccの軽二輪まで、幅広い排気量のモデルがラインアップしている。とくに、これらのうち、249ccのDOHC単気筒エンジンを搭載するホンダ・レブル250シリーズは、軽二輪(125cc超〜250cc)クラスの大ヒットモデルだ。二輪業界紙の「二輪車新聞」のデータによれば、2017年の登場から2024年までの軽二輪クラス新車販売台数で7年連続1位を記録しており、まさにこのクラスの絶対王者だといえる。

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2017年の登場以来、根強い人気を誇るレブル250(写真はスタンダード仕様)

また、398cc・並列2気筒を搭載するカワサキのエリミネーター/SEも、250cc超~400ccの小型二輪クラスで好調なセールスを記録。2023年に登場したこのデモルは、同じく二輪車新聞のデータによれば、2024年に新車販売台数で初の年間1位を獲得。2025年上半期(1~6月)でも1位となっており、同クラスを牽引する人気車種となっている。

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250cc超~400ccの小型二輪クラスを牽引する存在となったエリミネーター(写真はSE)

どんな特徴がある?

人気モデルも多いクルーザーモデルだが、ネーミングは「巡航」を意味する「cruise(クルーズ)」が語源だ。ロー&ロングと呼ばれる、低く長い堂々としたスタイリングと、長距離を移動するのに適したゆとりのあるライディングポジションなどの特徴を持つ。

とくに、ポジションには大きな特徴があり、たとえば、ステップ(フットペグ)はシートの着座位置の真下よりも前方に配置されているモデルも多い。椅子に座るような、もしくは足を前方に投げ出すような乗車姿勢となる。

ちなみに、こうしたステップは、足がかなり前方に出る場合にはフォワードコントロールと呼ばれる。また、足がさほど前方に出ず、比較的シートの真下に近い場合はミッドコントロールなどと呼ばれることもある。

そして、こうしたステップ位置とアップハンドルのマッチングが、長距離走行でも快適なライディングポジションを実現。また、シート高も低く、足つき性に優れたバイクが多いため、街乗りや渋滞路でも比較的乗りやすいポジションになっていることも特徴だ。

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比較的前めのステップ位置とアップハンドルなどのマッチングが、長距離走行でも快適なライディングポジションを実現(写真はレブル250E-クラッチ)

さらに、クルーザーモデルでは、エンジンに単気筒や2気筒を採用するモデルが多く、パワー特性も低中速トルク重視のセッティングにすることが一般的だ。機種にもよるが、低速から中速域がトルクフルながら扱いやすく、頻繁なシフトチェンジをせずとも一定速度で巡航できるなどの特性を持つバイクも多い。

そして、こうしたエンジン特性と先述したゆったりポジションなどが相まって、景色や自然を味わったり、風を切る爽快感を楽しみつつ、のんびりと走るのに最適な特徴を持っているといえる。

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自然や景色を楽しみながらツーリングをのんびり楽しめるのが醍醐味(写真はレブル1100T DCT)

ゆったりツーリングに最適

ツーリング向きのモデルでは、スポーツツアラーやアドベンチャーモデルなどもあるが、よりゆっくりと走りを楽しめるという点が、クルーザーモデルの醍醐味ではないだろうか。先述したように、人気モデルも多いので、今後も多くのユーザーから支持を受けるカテゴリーであることは間違いないだろう。

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よりゆっくりと走りを楽しめるのがクルーザーモデルの醍醐味(写真はレブル250Sエディション E-クラッチ)