広さは比べるまでもなくモデルYの勝ち




両車はボディサイズが大きく異なる。より大きなモデルYの方が広い室内空間を備えているが、後席空間に関しては圧倒的と言えるほどの大きな差ではない。
ボディサイズの違いが大きく影響しているのは荷室空間だ。リーフの5名乗車時の荷室容量は420リットルであるのに対して、モデルYはその約2倍となる854リットルとなる。さらにモデルYはフロントリッド下に117リットルのトランクスペースが備わっている。
取り回しに関しては、当然コンパクトなリーフが勝る。両車の最小回転半径はリーフが5.3mで、モデルYは6m強だ。
新型リーフは、上位車種である日産 アリアと共通プラットフォームを採用したことで、リヤサスペンションもマルチリンクに変更され乗り心地が向上している。また後席センタートンネルの張り出しがなくなったため後席の足元空間も拡大した。内外装デザインはアリアのテイストが取り入れられ各部の質感も大きく向上している。
テスラはシンプルの極みとも言えるミニマルな内外装デザインが独特であり、ほぼすべての車内操作を15.4インチの大型タッチスクリーンで行なう。新型リーフの進化は著しいが、EVとしての特別感では、まだまだテスラの方が上と言えるだろう。
日産 リーフ B7 G
ボディサイズ=全長4360mm×全幅1810mm×全高1550mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1920kg
タイヤサイズ=235/45R19(前後)
テスラ モデルY RWD
ボディサイズ=全長4800mm×全幅1920mm×全高1625mm
ホイールベース=2890mm
車両重量=1920kg
タイヤサイズ=255/45R19(前後)
新型リーフの航続距離はモデルYを大きく凌駕! しかし充電性能はテスラが強い


新型リーフのパワートレインは、駆動モーター内部の磁石配置を適正化して効率を高めた“分割スキューローター”を採用したほか、モーターハウジングやマウントブラケットを高剛性化することで振動を低減し、より滑らかな駆動を実現している。加えて空気抵抗係数(Cd値)はクラストップレベルの0.26を実現した。
こうした改善によりリーフの満充電での航続距離は685km(B7 G)まで引き上げられ、モデルYの547km(RWD)を凌駕している。
航続距離だけでなく、リーフは充電性能や電力管理性能も向上した。急速充電の上限が、最大100kWから最大150kWに引き上げられ、バッテリー残量10%から80%まで充電するのにかかる時間は約35分に短縮。15分の充電で約250kmの航続距離を回復できるとされている。
しかし充電性能はテスラに及ばない。モデルYは最大250kW出力が可能なスーパーチャージャーv3を使用した場合、バッテリー残量10%から80%までの充電は25分ほどで済み、15分で最大261kmぶんの充電が可能としている。
リーフはパワートレインや空力性能の進化により、航続距離でモデルYを上回る性能を手に入れたが、充電性能と充電インフラの観点ではモデルYが優位だ。
日産 リーフ B7 G
エンジン形式=交流同期電動機
排気量=-
最高出力=218ps/4400-11700rpm
最大トルク=355Nm/0-4300rpm
トランスミッション=単速
駆動方式=FWD
テスラ モデルY RWD
エンジン形式=交流同期電動機
排気量=-
最高出力=346ps/-rpm
最大トルク=450Nm/-pm
トランスミッション=単速
駆動方式=RWD
扱いやすさとコスパで優位なリーフ! しかしテスラにはFSDの切り札が


リーフ(B7 G)は航続距離685kmで新車価格が599万9400円、対するモデルY RWDは547kmで558万7000円だ。なお、CEV補助金額はリーフが上限の89万円に対し、モデルYの合計は補助金87万となる。
新車販売価格を航続距離で割って、航続距離あたりのコストを比較するとリーフは1kmあたり8758円、モデルYは1万214円となり、リーフの方がコストパフォーマンスに優れる結果となる。
価格上昇を抑えながら航続距離を大幅に伸ばしたリーフは、モデルYに対抗しうる性能を手に入れた。しかし、これだけでEVの価値は測れない。充電単価の違いに加え、テスラには“FSD(フルセルフドライビングケイパビリティ)”という切り札がある。
FSDは自動運転レベル2に相当する監視義務付きの自動運転であり、現在テスラは日本でFSDのテストを実施中だ。モデルYのFSDは87万1000円の高額なオプションだが、ソフトウェアのアップデートによって高度な自動運転の導入が見込まれており、国内EV市場のゲームチェンジャーとなる可能性を秘めている。
リーフにも、高速道路の同一車線内でハンズオフ(手放し運転)を可能とするレベル2相当の運転支援機能“プロパイロット2.0”がオプションで用意されているが、テスラのFSDが持つ機能拡張性と自動運転技術の進化には、いやが応でも期待と注目が集まる。
車両本体価格
日産 リーフ B7 G:599万9400円
テスラ モデルY RWD 558万7000円

