さらにタフに仕立てた「ウォリアー」コンセプトもサプライズ登場
日産自動車は、ピックアップトラックの新型「ナバラ」を世界初公開した。

新しいナバラは三菱トライトンをベースにしているが、独自のスタイリングと、プレムカー社による現地仕様のサスペンションを特徴とするなど、単なる外観を変えたトライトンではないことを印象付けようとしている。

ナバラは1997年にラインナップに加わり、ハードボディ・トラックシリーズに取って代わった。全世代とも長寿モデルで、現行型となる4代目(D24型)は、2014年から11年間販売されている。
オーストラリアで公開された最新世代は、三菱トライトンと基本設計の多くを共有しながらも、よりタフでダイナミックなデザインを採用している。
日産は、オーストラリアのエンジニアリング会社「プレムカー」と共同開発した、独特のスタイリングと現地仕様のサスペンションにより、ナバラに明確な個性を与えている。これにより、三菱トライトンとの差別化を図りつつ、競争の激しいミッドサイズピックアップクラスにおける地位を強化してくことが狙いのようだ。
フロントエンドでは、角張ったグリルの両脇には、パトロールスタイルのLEDヘッドライトと、ブルバーにインスパイアされた力強いバンパーが配置されている。
キャビンと側面の板金仕上げは、2023年に発表された三菱トライトンからほぼ継承されているが、テールランプには日産専用のLEDグラフィックが施されている。
今回は、ミドルグレードのST-Xと最上級グレードのPro-4Xを含む複数のトリムを同時発表。Pro-4Xは、ラバレッドのアクセント、フレアアーチ、スポーツバー、ダークカラーのアルミホイールを備え、その存在感を大胆に表現している。
スチール製ブルバー、キャノピー、シュノーケル、トノカバーなど、豊富なアクセサリーも用意されており、オーナーはニーズに合わせてトラックをカスタマイズ可能となっている。
そしてハイライトは、ナバラ・ウォリアーのコンセプトカーがショーにサプライズ登場し、ラインナップの頂点に立つオフロード重視のモデルを予告したことだ。

このコンセプトカーは、LED一体型のオフロードバンパー、強化されたアンダーボディプロテクション、32.2インチのオールテレインタイヤを装着した17インチのビードロックスタイルホイール、そして車高を14mm(0.6インチ)高くした改良サスペンションを特徴としている。
インテリアは、トライトンから多くの要素を継承しているが、日産専用のトリムとバッジを採用することで、可能な限り差別化を図っている。
ダッシュボードには、最新の9インチインフォテインメントシステムが搭載され、最新の運転支援技術と後部座席の足元スペースの拡大が図られている。Pro-4X仕様では、赤いステッチとアクセントが入ったレザーシートがインテリアに採用されている。
パワートレインは、お馴染みの2.4Lディーゼルターボエンジンが搭載され、最大出力204PS/150kW、最大トルク470Nmを発揮する。このエンジンは、先代モデルと比較してパワーとトルクが向上しているだけでなく、平均燃費は7.7L/100km(30.5MPG)と効率性も向上している。
エントリーレベルのナバラには、オートマチック操作の「イージー4WD」システムと、標準装備の電子式リアディファレンシャルロックが装備される。ST-XおよびPro-4Xグレードは、三菱スーパーセレクト4WD-IIシステムと同様に、ロック可能なセンターディファレンシャルと選択可能なドライブモードを備えたスーパー4WDシステムにアップグレードされる。
日産は新型ナバラを2026年第1四半期にオーストラリアとニュージーランドで発売する予定だが、現段階で価格は未発表となっている。市場では、新型トヨタ・ハイラックスや、オーストラリアで販売チャートを席巻し続けるフォード・レンジャーといったお馴染みのライバルと対峙することになるだろう。
かつて日本では、「ダットサントラック」として親しまれていたナバラだが、いつか日本市場に復活し、ハイラックスやトライトンと戦う日が来るのか注目される。












































