0-62mph(100km/h)加速はわずか7秒強、航続距離は400マイル(約644km)近くに

アイオニックはヒョンデのEV専用ブランド/シリーズで、日本市場には「アイオニック5」などが導入されている。

アイオニック3は、IAAモビリティ2025で公開された電動ハッチバック、「コンセプト・スリー」の市販型バージョンで、アイオニック「5」や「6」よりも小型のエントリーモデルとなる。
アイオニック5や6は、高性能な800V E-GMPプラットフォームを採用しているが、新型3は400Vの電気駆動で動作する、同じアーキテクチャーの簡素化版を採用しているのが特徴だ。
これは充電速度が若干遅く、モーターも小型化される可能性があることを意味するが、ヒョンデのEVラインナップの中では近縁関係にあるキアEV4の内部競合車となる可能性も示唆している。
今回捉えたプロトタイプは、これまででカモフラージュが最も薄く、スポーティな低いノーズと、すっきりとした自信に満ちたフォルム、そして高めの車高によって、コンセプトカーよりもクロスオーバー的なスタンスを実現している。
フロントエンドには、アイオニック6のフェイスリフト版でもお馴染みのスプリットヘッドライトが採用されており、ナンバープレート下部には、運転支援システム用のセンサーがはっきりと確認できる。
横から見ると、格納式ドアハンドルが装備されていないことがわかる。印象的な特徴の一つは、大型のリアスポイラーだ。このスポイラーには、後方視界が限られている場合に備え、カメラが取り付けられている。
インテリアは、アイオニック5や9とは大きく異なり、一体型のメータークラスターとインフォテインメントディスプレイを廃止、フロントウインドウ直下に超薄型デジタルインストルメントパックと、コンソール上部に搭載されたテスラスタイルの大型タブレットタッチスクリーンを採用している。
このタブレット型ディスプレイについてだが、写真からもわかるように、2026年に発売予定のヒョンデの新型インフォテインメントシステム、Pleos Connect(プレオス コネクト)を搭載しているようだ。
Android Automotive OSをベースに構築されたこのシステムは、スマートフォンのようなインターフェースを採用し、カスタマイズ可能なメニューとPleos IDと呼ばれるクラウドベースのユーザープロファイルにより、ドライバーはPleos搭載車であればどの車両でも自分の好みを反映させることができる。
このシステムには自然な会話でナビゲーション、メディア、車両機能を操作するインテリジェント音声アシスタント「Gloo AI」が統合されている。
コンセプトカーに搭載されていた可動式のデジタルウィジェットブロックは見当たらないが、メインディスプレイの下にハードキーと回転ノブが装備されていることがわかる。
詳細なスペックはまだ明らかにされていないが、キアEV4(米国では販売終了)に基づくと、58.kWhと81.4kWhのバッテリーオプションが用意され、最高出力204PS/150kWのモーター1基で前輪を駆動する仕様で発売される可能性がある。
この構成が採用されれば、0-62mph(100km/h)加速はわずか7秒強、航続距離は400マイル(約644 km)近くになるだろう。
同ブランドは、量産型アイオニック3を2026年半ばに公開する予定で、これまでで最も小さいアイオニックになると同時に、ヒョンデにとって最も重要なモデルになるとも言われている。となると、日本市場を視野に入っている可能性もありそうなのだ。






























