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今日は何の日?

■スポーツ仕様のインプレッサWRX NB-R登場

2001年デビューしたスバル2代目「インプレッサWRX NB-R」

2001(平成13)年12月6日、スバルは2代目「インプレッサWRX」に、操縦安定性とブレーキ性能を高めた特別仕様車「NB-R」を販売した。NB-Rは、2.0L水平対向4気筒DOHCインタークーラーターボエンジンを搭載したグレード「NB」をベースに、足回りを中心によりスポーティに仕立てたモデルである。

卓越した走りでWRCを席巻したインプレッサWRX

1992年にデビューしたスバル初代「インプレッサ・セダン」

インプレッサは、「レオーネ」の後継として、また「レガシィ」よりひと回りボディを小さくした弟分として、1992年10月に誕生した。ボディタイプは、サッシュレスの落ち着いた雰囲気の4ドアセダンとコンパクトなラゲッジを持つ5ドアのスポーツワゴンの2種だが、セダンにはトップグレードとして高性能インタークーラーターボエンジンを搭載したスポーツセダン「WRX」が設定された。

1992年にデビューしたスバル初代「インプレッサ・スポーツワゴン」

エンジンは、すべて水平対向4気筒エンジンで、WRX専用の240ps/最大トルク31.0kgmを発揮する2.0L DOHC インタークーラーターボ(EJ20型)とNAを筆頭に、1.8L SOHC(EJ18型)、1.6L SOHC(EJ16型)、1.5L SOHC(EJ15型)の5機種で構成。駆動方式は、MTにはビスカスLSD付センターデフ式4WD、ATにはトルクスリップ式4WDを組み合わせ、1.6Lと1.5Lの下位モデルにはFFも用意された。また1994年には、スバルのモータースポーツ統括会社STIがチューンナップした「WRX STi」がデビューし、最高出力250ps/最大トルク31.5kgmを誇った。

WRX=WRC!

人気を獲得したインプレッサはさらなるイメージアップのため、1993年にインプレッサWRXベースのマシンで世界最高峰のWRCへ挑戦。WRXはすぐに実力を発揮し、WRCで1995年から3年間マニュファクチャラーズタイトルを獲得するという日本初の偉業を成し遂げ、インプレッサWRXは日本を代表するスポーツモデルへと駆け上がった。

2代目インプレッサWRXのスポーツグレードWRX NB登場

2000年8月にデビューしたスバル2代目「インプレッサ」。前期型の丸目が特徴

2000年8月にインプレッサは、初めてのモデルチェンジで2代目に移行し、初代同様セダンとスポーツワゴンが設定された。

スタイリングは、現在のスバルでも採用されている“ヘキサゴングリル”の原型となった台形グリルと、今もなお賛否が分かれる特徴的な「丸目」ヘッドライトを採用。1995年に「メルセデス・ベンツEクラス」が採用して以来、「丸目」はちょっとした世界的なトレンドになっていたのだ。 

スバル2代目インプレッサに搭載されたエンジン

搭載された水平対向エンジンは、1.5L(EJ15)、1.6L(EJ16)に加えて、WRX には最高出力250ps/最大トルク34.0kgmの2.0L DOHCインタークーラーターボを用意。ちなみに、2ヶ月後にはSTIチューンのWRX STiも設定され、こちらは280ps/38.4kgmを発揮して6速MTのビスカスLSD付センターデフ式4WDが組み合わされた。

2代目インプレッサWRX NB

そして、2001年9月にWRXのスポーツグレードとして「インプレッサWRX NB」がデビュー。250ps/34.0kgmの2.0L DOHCインタークーラーターボエンジンと4速ATおよび5速MTの組み合わせで、VDT-4WDを搭載。STi系よりもマイルドながら本格的なスポーツ性能を持つグレードで、価格は253.6万円(4速AT)に設定された。

2代目インプレッサWRX NBのリヤビュー

インプレッサWRX NBをさらにスポーツ仕様にしたNB-R

2001年12月のこの日にデビューした「インプレッサWRX NB-R」は、上記のWRX NBをベースに、操縦安定性とブレーキ性能を高めたのが特徴の特別仕様車だ。

2001年デビューしたスバル2代目「インプレッサWRX NB-R」
スバル「インプレッサWRX NB-R」のリヤビュー

足回りは、ストラット式独立懸架から約3倍の剛性が得られるという倒立式4輪ストラットスポーツサスペンションへ、またタイヤは205/50R16から215/45ZR17に変更され、17インチアルミホイールを装備。さらにブレーキには、フロントに対向4ポットの16インチ、リアには対向2ポットの15インチベンチレーテッドディスクが採用された。

スバル「インプレッサWRX NB-R」のコクピット

また内外装は、専用大型リアスポイラー、専用ブラックシート、アルミ製スポーツペダル(MT車)、フォグランプカバー、アルミ製フロントフードなどが装備された。

車両価格は、245.3万円(5速MT)/259.6万円(4速AT)で、ベースのNBよりも6万円高額に設定された。ちなみに、同時期に登場したSTIチューンの「インプレッサWRX STi type RA spec C」は、295.3万円(6速MT)だった。

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インプレッサWRX NB-Rは、走り屋が憧れるSTiシリーズのように高額でハードな仕様ではなく、扱いやすさと走りの楽しさを両立させたモデルとして、当時のスバルファンに支持された。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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