かつてトヨタが販売していた、人気ミッドシップスポーツカー「MR2」の復活の噂が立ってから数年が経つが、いまだ確定情報はない。
そんな中、また新たな情報が入ってきた。

1984年に日本初の量産ミッドシップとして誕生したMR2は、1989年に第2世代へバトンタッチするも、1999年に惜しまれつつも生産終了となった。同年には、実質的な後継モデルとして「MR-S」がデビュー。クーペスタイルのMR2に対して、MR-Sはフルオープンモデルとなったことが特徴だ。

同モデルは海外でも販売され、米国では「MR2スパイダー」、欧州のほとんどの国では「MR2ロードスター」、フランスとベルギーでは「MRロードスター」と呼ばれた。これらの国では、理由は「MR2」が日本の「大便」を意味するという理由から「2」を外したと言われている。

MR2後継モデルに関しては、復活を期待させる気配を見せているものの、「MR2」という名称では復活しない可能性が出てきたようだ。理由はデンマーク特許庁に「MR-S」の商標が出願されたからのようだが、出願はごく最近行われたため、まだ認可されていないようだ。
デンマークでは他にMR2の商標を保有している企業はないため、知的財産権の紛争を回避しようとしているわけではないようで、トヨタは我が国でもMR-Sの商標を保有している状況だ。

トヨタは、ラインナップに楽しい車を取り入れたいと明言しているが、もちろん、GRカローラやGRスープラ、そして86といった主流車種に限定するつもりはない。ミッドシップエンジン搭載のトヨタの最も明白な兆候のひとつは、2023年に発表されたFT-Seだった。この車は電気自動車だったが、ミッドシップエンジンのプロポーションを持ち、ミッドシップエンジンのバランスも考慮されていたモデルだ。

9月にはMR2の後継車にはセリカのバッジが付けられるという噂が流れたが、セリカが前輪駆動からミッドシップエンジンに移行するとは考えにくいだろう。
現在は、トヨタが運転席の後ろにエンジンを搭載したGRヤリスを開発したことにより、新しいミッドエンジン・スポーツカーの噂が絶えなくなっている。このプロトタイプは何を示唆しているのか……トヨタがルノー5ターボに相当するものを作るとは誰も信じていないだろう。

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