拘りのワンオフパーツ満載! “美しすぎる”R33GT-R

息を飲むほど美しいエンジンルームは必見

16年間途絶えていたGT-Rを復活させたBNR32。第二世代GT-Rの完成形といえるBNR34。その2つのモデルの狭間で生まれたBCNR33は、賛否両論がハッキリと分かれるスタイリングも影響して、どうしても存在感が薄くなりがち。しかし、そんなマイナーイメージを払拭するのがこのユーザーチューンドだ。

BCNR33バージョンのZチューンをコンセプトにエクステリアは構築されている。

新車で購入してから大切に乗り続けているというBCNR33は、走行距離がわずか2万4000km(取材時)という超絶コンディション。「当時はすでにBNR34も販売開始となっていましたが、やっぱりR33系のパッケージの方が好きだったので選びました」という、ハンパじゃない“R33愛”でチューニングライフを満喫しているのだ。

エンジンは86.5φ鍛造ピストン、H断面コンロッド、77.7mmストロークのフルカウンタークランクからなる東名パワードのジェネシスを組んでいる。

コンセプトはずばり「BCNR33バージョンのZチューン」。その核となるエンジンは、東名パワードのジェネシス2.8Lコンプリート仕様だが、輝くクロームとブルーのアクセントカラーで仕上げられたエンジンルームの美しさは息を飲むレベルだ。普段さまざまなチューニングカーを見ている取材班も、ボンネットが開いた瞬間に感嘆の声を漏らしてしまったほど。

メカニカルなサクションパイプはトラスト製。タービンはT517Zツインだ。インタークーラーにはアペックスのドラッグ用をインストール。

タービンはアクチュエーター式のトラストT517Zツインターボシステムを投入し、サージタンクもトラスト製の大容量タイプを奢る。エアフロはR35用、制御はパワーFCだ。

トラスト製サージタンクをバフがけした後にメッキ加工するという拘り。

サージタンクやヒューズボックスのカバーにまでメッキ加工が施され、完璧にクローム&ブルーでカラーコーディネイト。オーナーはおそらくA型だろう。

リアルファクトリーMのワイドフェンダーでZチューン仕様を印象付ける。

エクステリアも納得のいくスタイルを徹底追求。フロントはニスモのアンダースポイラーにワンオフのディフューザーをセット。Zチューンの特徴的なフォルムを取り入れたフロントフェンダーはリアルファクトリーM製をベースにしたワンオフ品だ。本物のZチューン同様の15mmワイド仕様のため、構造変更の必要がないのもポイント。リヤはトップシークレットのリヤアンダースポイラーでボリュームアップを図る。

19インチのアドバンレーシングRS-Dの奥に見えるブレーキキャリパー&ローターは、V36スカイライン純正のアケボノ製を流用したものだ。サイドステップはハセミモータースポーツ製を奢る。

純正を残しつつカーボン&レザーで上品にまとめ上げられたインテリア。

インテリアも抜群の仕上がりで、レザーとカーボンで完璧にリメイク。一際、目を引くDシェイプのカーボンステアリングはワンオフ品となっている。その仕上がりはメーカーチューンドにも匹敵するレベルだ。

フロントはニスモのアンダースポイラー+ワンオフディフューザーの組み合わせ。リヤにもニスモのフェンダーカバーを組み込み、本家のイメージに近づける。

どんなに時代が変わろうとも、愛情を注ぎ続けて自分が理想とするチューニングスタイルを目指していく。オーナーとBCNR33の二人三脚はまだまだ続いていきそうだ。(OPTION CARAVANより抜粋)

「状態によっては3億円オーバーも!?」第二世代GT-Rレアモデル列伝

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