モデリスタの挑戦、五感に響く体験とブランド価値の深化

カスタマイズブランドとして知られるモデリスタ(株式会社トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)は、幕張メッセで2026年1月9日から11日に開催の「東京オートサロン2026」において、ブランドの進化と新たな世界観を具現化した2台のモデルを展示した。展示されたのは、トヨタ・アルファードをベースとしたコンセプトモデル「ALPHARD MODELLISTA CONCEPT」と、2026年春発売予定のレクサス新型「ES」にモデリスタの新デザインフィロソフィーを反映させた「LEXUS ES MODELLISTA PROTOTYPE」である。これらは単なるカスタマイズモデルではなく、同社が掲げる“上質”“洗練”“五感に響く機能”といったブランドテーマを“実車”として提示したモデルである。

モデリスタはかねてより「上質」「洗練」「五感に響く機能」という価値観をブランドコアとして掲げている。その挑戦は2024年の宣言に始まり、2025年の東京オートサロンでは「MODELLISTA EMBRYO」や「MODELLISTA CONCEPT ZERO」といったデザインスタディモデルを通じて、抽象的なブランド理念の方向性を示してきた。そして2026年、これらのコンセプトを受け継ぎつつ“リアルなクルマとしての表現”へと進化させたのが今回の2台であり、「モデリスタの主力車種で新しいモデリスタの世界観を表現する」と位置づけている。

アルファード モデリスタコンセプト — 威厳と優雅さを纏う旗艦コンセプト

「ALPHARD MODELLISTA CONCEPT」は、モデリスタの新たな世界観を体現するコンセプトモデルである。そのデザインコンセプトは「Magnific IMPERIAL(マグネフィック インペリアル)」と名付けられ、“壮大な威厳”と“優雅さ”をキーワードにしている。アルファードが本来持つ堂々たる存在感を基調としつつ、単なる空力追求ではなく、緩やかで流麗な曲線によってドレスの裾を想起させる曲線美として、気品と洗練を強調している点が特徴である。

外観は、ドレスの裾をモチーフにした立体的な造形を主軸に据えると同時に、プリズムのような光を生むLED照明を随所に配置し、新たな表情を創出している。また、手に触れる箇所にはリアルストーン装飾を採用し、視覚だけでなく触覚でも上質さを体感できるよう配慮されている。この点は、“五感に響く機能”というブランドテーマを象徴する演出であり、乗員が日常の移動中にも特別感を感じられる空間づくりが意図されている。 


車両全体から伝わるのは、単なる“カスタムの延長”ではなく、ブランドの理想像を体現した旗艦モデルとしての存在感である。アルファードというプラットフォームの持つ余裕あるサイズ感を活かし、上質かつ洗練されたモデリスタらしい造形言語を追求した姿勢が読み取れる。 


レクサスES モデリスタプロトタイプは市販化が間近か?

一方で「LEXUS ES MODELLISTA PROTOTYPE」は、2026年春発売予定の新型「ES」をベースに、モデリスタの開発中用品を装着したプロトタイプである。本モデルは、モデリスタが新たに提唱するデザインフィロソフィー「GEOMETRICAL organic(ジオメトリカル オーガニック)」を反映した最初の市販モデルになる可能性が高い。

このプロトタイプでは、フロントスポイラー、サイドスカート、リアスカートなどの主要カスタムパーツにブラックのラインをアクセントとして通し、伸びやかなフォルムを強調している。また、これらの下部をボディ同色とすることで低重心で重厚な佇まいを演出している点も見どころである。 

サイドスカートにはグリーン〜ブルーへのグラデーションイルミネーションが配され、静的でありながら情緒的な印象を与える演出も取り入れられている。さらに、ブラック×マットガンメタリックのツートーン表現や、21インチ鍛造アルミホイールといった仕様も姿を見せており、纏うだけでスポーティかつ高級感のあるムードを醸成している。 

このプロトタイプの意義は、単なる装飾性の追求に留まらず、新たなデザインフィロソフィーを“次世代の市販モデル”として世に示すことにある。モデリスタは本モデルを通じて、GEOMETRICAL organicという造形哲学がどのように具現化されるかを東京オートサロンという舞台で提示する。
今回の東京オートサロン2026への出展は、単に2台のカスタムモデルを展示するだけではない。2024年から掲げられてきたブランドテーマを、“価値として感じられる体験”へと昇華させる場となっている。モデリスタは従来、単なる外装・内装装飾品の提供に留まらず、「五感に響く機能」という文脈を強調してきた。今回のアルファードコンセプトとレクサスESプロトタイプは、その理念が“実車として体現される瞬間”である。 
