NVR5に待望の19インチサイズがラインアップ

素材そのものの存在感を引き立てる手法を検証中

類まれなる設計力を武器に長く愛される質実剛健なアルミホイールを提供し続ける“エンケイ”。白を基調としたモノトーンで統一され、会場内でもひときわ明るいブース内でまず目を引いたのが、今後スポーツホイールの主軸モデルとして明確に位置づけられている「NVR5」に、追加された19インチサイズだ。

NVR5は、2025年に次世代のフラッグシップである鍛造削り出しモデル「WPS NVR5 FORGED」をベースに、エンケイ独自のダービル鋳造製法やMATプロセスといった先進技術を駆使し、鋳造品として再構築された訴求アイテム。発売当初は18インチのみの展開であったが、2025年夏に17インチを追加。そして今回、渇望されていた19インチが加わったことで、スポーツモデルの主軸である17・18・19サイズというフルサイズ展開が完成。名実ともにスポーツモデルの“本命”としてライバルたちと真正面から対峙する準備が整ったと言える。

そのデザインは、スーパーGTレース用ホイールの設計思想を色濃く反映。応力分散に優れる5スプリットツインスポークを採用し、さらに最新のCAD解析技術を駆使して、サイドスポーク、取り付けホール周辺は大きく弧を描くようにカットしている。単に駄肉を落とすための軽量化ではなく造形美まで計算に入れた処理により、リムエンドからセンター部までの足長感を強調。優美なルックスと今までにない新しさを兼ね備えたホイールに仕上がっている。

また、コンケイブも従来のフロント・ミドル・リヤフェイスに加え、より深い落とし込みを見せるディープリムを新設定。最新のスポーツカーに相応しい躍動感あるフェイスを与えることにも成功している。さらにNVR5の登場に合わせて追加された高輝度かつメタリック感のあるソニックシルバーと、深みのある艶感を追求したグラファイトメタリックのニューカラーも注目。造形のシャープさと素材感を際立たせるなど、トータルでホイールの魅力を底上げしている。今回の19インチ追加でひとまずフルラインナップが完成したが、今後も必要に応じてサイズは順次補完していく方針とのことだ。

もうひとつ、ブース内で注目を集めていたのが、参考出品として展示された特殊な表面処理ホイール群である。一見すると塗装のように見えるが、実際には塗装ではなく研磨によりホイールの表情を変えるという実験的なアプローチ。NVR5では、荒い研磨でアルミ地にあえて傷を入れ、その上からクリアを施すことで、ストーン調の質感を表現。一方のNT03RRは塗装後に天面を研磨し、研磨痕を意図的に残すことで、これまでにはない独自のデザインを生み出している。いずれも試作だが、いずれも量産を前提とした技術検証だという。

ただし、3次元形状を追い込みながら研磨していくためコスト面でのハードルは高いものの、研磨痕を活かしたフェイスが生み出す表情はじつに豊か。工業製品でありながら、素材そのものの存在感を前面に押し出す表現は、ホイールトップブランドのエンケイらしい懐の深さを強く印象づける展示だった。

NVR5を軸に、主力商品のサイズ拡充と技術的チャレンジを同時に見せた今回のブース。フルモデルチェンジ級の新作こそないものの、「これから何を強化していくブランドなのか」をはっきりと示した展示だったと言える。

●取材協力:エンケイ TEL:053-522-5245

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