ボディサイズがこれだけ違っても後席空間は同じくらい

ボディサイズは7人乗りとなるランクル250の方が明らかに大きく、両車のボディサイズは全長325mm、全幅で125mm、全高で245mmもの差がある。

しかし2列目シートの広さを比べると、膝まわり/頭上空間ともにRAV4と大差はない。その代わり、荷室空間はランクル250の方が圧倒的に広い。

5名乗車時の荷室寸法は、RAV4が長さ961mm×幅1002mm×高さ847〜933mmで、ランクルが1095mm×1130mm×1090mmだ。ただし、2名乗車時の最大荷室長は2045mmと1905mmで、意外にもRAV4の方が長く確保されている。

荷室の使い勝手に関しては、RAV4の方が上と言えるだろう。RAV4は2段階調整式のラゲッジボードを採用しており、上段にセットすれば使用頻度が低い荷物を床下に格納でき、下段にセットすると荷室容量を44リットルほど拡大できる。また、フルモデルチェンジで荷室床面がよりフラットに改善され、さらに使いやすくなった。

対するランクル250の荷室は、2列目シートを前へ倒すと大きめの傾斜ができる。前へ倒したシートをさらに前方へタンブルさせると床面はフラットにはなるが、床面長は1625mmまで短くなってしまう。畳んだリアシートが前席との隔壁となる点は便利だが、ランクル250の荷室は良くも悪くも特殊用途向けと言えるだろう。

ただし、ランクル250に備わる“バックドアガラスハッチ”は、ガラス部のみを開くことでリヤハッチを開放することなく小さな荷物が出し入れできるため、日常用途でも使いやすい。

また、後席のリクライニング機構はRAV4がわずか2段階であるのに対し、ランクル250は14段階の細かい調整ができる。客室の床面が高いため乗り降りが大変である点を除けば、ランクル250は普段使いのクルマとしても優秀だ。

トヨタ RAV4 Z
ボディサイズ=全長4600mm×全幅1855mm×全高1680mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1720kg
タイヤサイズ=235/60R18(前後)

トヨタ ランドクルーザー250 VX
ボディサイズ=全長4925mm×全幅1980mm×全高1925mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=2240kg
タイヤサイズ=265/65R18(前後)

燃費差は3倍以上! ランクル250に経済性を期待するべからず

RAV4のパワートレインは、排気量2.5L のハイブリッドエンジンだ。対するランクルは2.7L の純ガソリンエンジンであり、燃費性能には圧倒的な差がある。

両車のWLTCモード平均燃費はRAV4の22.9km/L(Zグレード)に対して、ランクル250は7.5km/L(VXグレード ガソリン)。仮に2.8L ディーゼルエンジンモデルを選んだとしても燃費性能は11.0km/Lで、軽油の安い燃料単価を加味してもランニングコストの面では隔絶した差がある。

ランクル250の最大の特徴はオフロード性能の高さだ。起伏のある路面での走行をものともしない強靭なラダーフレームに、こうした路面で真価を発揮する車軸懸架式リヤサスペンションと堅牢なフルタイム4WDが組み合わされるランクル250は、日常では持て余すほどの悪路走行性能が備わっている。

加えてランクル250には6つのドライブモードが備わっており、砂地や泥地、深雪などの路面状況に応じてモード選択することで、より高い走破力を発揮する。また、ディスプレイにはオフロード走行に必要な情報を表示させられるうえ、カメラが捉えたタイヤ周辺の状況をモニターできるアンダーフロアビュー機能も備わっている。

一方、RAV4に搭載される4WDはオンデマンド式の“E-Four”であり、モーターならではの優れた駆動レスポンスと回転制御で、後輪が滑った際には素早く駆動力を立ち上げ路面を捉える。

RAV4にもスノーモードとトレイルモードが備わっており、未舗装路や雪道を難なく走破できる性能を有しているが、さすがのランクル250にはかなわない。そのぶん舗装路での乗り心地や扱いやすさはRAV4の方が圧倒的に高い。

トヨタ RAV4 Z
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=2487cc
最高出力=186ps/6000rpm
最大トルク=221Nm/3600-5200rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=4WD

トヨタ ランドクルーザー250 VX
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン
排気量=2693cc
最高出力=163ps/5200rpm
最大トルク=246Nm/3900rpm
トランスミッション=6速AT
駆動方式=4WD

利便性と快適性で選ぶならRAV4! ランクル250は良くも悪くも特別なクルマ

新車価格は『RAV4 Z』が490万円、『ランドクルーザー250 VX』のガソリンモデルが545万円となり、その価格差は55万円だ。

両車は快適装備の充実度も同水準にある。どちらも前席にはシートヒーター&ベンチレーション機能付きの電動シートが標準装備であり、ステアリングヒーターも備わる。エアコンはRAV4が2ゾーンであるのに対し、ランクル250は価格が高いだけあって3ゾーンだ。

ただし、RAV4では標準装備となる“後席シートヒーター”と“ハンズフリーバックドア”がランクル250では最上級グレード『ZX』(735万円)のみの装備となる。また、最廉価ディーゼルグレードの『GX』(520万円)では、以上の快適装備がすべて省かれる点も覚えておきたい。

RAV4は、モデルチェンジでトヨタ初となる12.9インチの大型ディスプレイや3Dビュー機能付きパノラミックビューモニター、指先操作でシフトを変えられるエレクトロシフトマチックやカラーヘッドアップディスプレイなど、目新しい多くの装備が追加されており車内の利便性や先進性は圧倒的にRAV4の方が高い。

しかしランクル250には、スペック値や装備では測れない魅力がある。たとえオフロードを走らなくとも、ランクル250の圧倒的な存在感や所有感、高い運転着座位置から見下ろす際の高揚感は特別だ。将来的なリセールバリューまで考慮すれば、やや高い費用を払ってでもランクル250を手に入れる価値は十分にあるだろう。

車両本体価格

トヨタ RAV4 Z:490万円

トヨタ ランドクルーザー250 VX(ガソリン):545万円