13時から行われたプレスカンファレンスには、スバルテクニカインターナショナル株式会社の賚 寛海社長が登壇し、スーパーGT、ニュルブルクリンク24時間レース、全日本ラリーの3カテゴリーへの参戦を発表した。

賚 寛海(たもう・ひろみ)スバルテクニカインターナショナル代表取締役社長。

新エンジンが注目されるスーパーGT

『東京オートサロン2026』のスバル/STIブースに展示されたBRZ GT300。

なかでも今シーズン大きな注目を集めているのがスーパーGTだ。長年にわたりBRZ GT300の心臓として使われてきたEJ20エンジンは、2025年シーズンをもって引退。その時点で、2026年から新エンジンで参戦することが告知されていた。

2025年スーパーGT第8戦もてぎラウンドのBRZ GT300。

昨季終盤には、新エンジンを搭載した旧型BRZ GT300でのテストも行われており、次期エンジンの正体に注目が集まっていたが、今回の発表で「水平対向6気筒」を搭載することが明らかになった。そのベースは、かつてアルシオーネSVXに搭載されていたEG33。これを3リッター・ツインターボ化したエンジンだという。

なぜスバル/STIはスーパーGTマシンのBRZ GT300にアルシオーネSVXのエンジンを載せたのか?【東京オートサロン2026】 | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

まさかのアルシオーネSVX用エンジンを搭載 SUPER GTの大きな話題として、SUBARUファン以外からも注目されるBRZ GT300の新エンジン「EG33」。 従来のEJ20と比べ、排気量は1000ccアップし、4気 […]

https://motor-fan.jp/article/1375849/
2026年シーズンを戦うBRZ GT300の新型エンジンについて井元貴幸がレポート。

2025年シーズンはトラブルに悩まされる場面も多かったが、エンジンの耐久性は大幅に向上したとのこと。新たな心臓を得たBRZ GT300の戦いぶりに期待が高まる。

BRZ GT300

ドライバー体制は引き続き井口卓人/山内英輝、リザーブに奥本隼人という布陣。高い戦闘力を誇る井口/山内コンビに対し、今季はどのような展開が待っているのかにも注目したい。

チーム総監督は小澤正弘氏、監督を澤田 稔 氏が務める。
引き続きBRZ GT300をドライブする井口選手と山内選手。

S210開発責任者がチーム総監督に就任したニュルブルクリンク24時間

5月14日〜17日に開催されるニュルブルクリンク24時間レースへの参戦も発表された。今季は体制を刷新し、市販車およびコンプリートカー開発で豊富な経験を持つ高津益夫がチーム総監督に就任する。

総監督を高津益夫氏、監督を沢田拓也氏が務める。

また、ドライバーはカルロ・ヴァン・ダム、佐々木孝太、井口卓人、久保凜太郎の4名。井口は3年ぶりのニュル復帰となる。

ニュルブルクリンク24時間耐久レースのドライバー陣容。

WRX S4をベースとした「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2026」は、最高出力を昨年比6.5%向上。ABS制御の刷新や新規エアロミラーの採用により、操縦安定性と旋回性能の向上が図られている。
SP4Tクラスにとどまらず、SP8Tクラスも含めた総合上位でのフィニッシュを目標に掲げる。

WRX S4ニュルブルクリンク24時間地球レース参戦車。

全国のSUBARU販売店から選抜された8名の精鋭メカニックとともに、新体制で挑む17回目のニュル。世界一過酷なレースで果たして今年はどんなドラマが生まれるのか?

全国のディーラーから選抜された8名の精鋭メカニック。

シーズン途中からニューマシン投入が予告された全日本ラリー選手権

今季も引き続き、SUBARU TEAM ARAIの運営および車両開発のサポートを行うことが発表された。

ドライバーの新井敏弘選手と賚STI社長。

2025年は良いペースを示す場面がありながらも、メカニカルトラブルに見舞われることが多く、結果に結びつかない厳しいラリーが続いたが、2026年はシーズン途中から新マシンの投入が予定されている。

新マシン投入が予告されているが、まずは昨年に続きWRXでシーズンインとなる。

車両の詳細は現時点では明かされていないが、戦闘力の向上を目指した開発が進められているという。その一手が今後の戦いにどのような変化をもたらすのか、注目したい。

コンセプトカーベースのマシンを投入するスーパー耐久シリーズ

スーパー耐久シリーズでは、2026年シーズンも人財育成と技術研鑽を目的にST-Qクラスへ参戦する。チーム代表は本井雅人、監督兼チーフエンジニアは伊藤奨。ドライバーは井口卓人、山内英輝、そしてSUBARU社員ドライバーという体制だ。

スーパー耐久チームのトークショー。

今季は新たな参戦車両を投入。Japan Mobility Show 2025で公開された「Performance-B STI concept」を起点に、既存アセットを組み合わせて開発されたマシンで、レースを通じて進化させていく。FA24型水平対向直噴ターボエンジンにENEOSの低炭素ガソリン(E20)を組み合わせ、シャシーや空力も含めた総合的な改良が施される。

『ジャパンモビリティショー2025』に展示されたコンセプトカー「Performance-B STI concept」をベースにしたニューマシン。

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupのサポートも継続

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupにおいて、SUBARUとSTIは2026年シーズンも引き続きシリーズを支えていく。大会運営面での協力に加え、STIはサービスチームを派遣し、SUBARU BRZ Cup Car basicで参戦するユーザーを技術面からサポートする。その取り組みは、シリーズを安定して戦うための土台を支えるものと言えるだろう。

こうして見ると、2026年のSUBARU/STIのモータースポーツ活動は、それぞれのカテゴリーで明確な役割と狙いを持って展開される。勝負に挑む舞台、技術を磨く舞台、人を育てる舞台そのすべてが次のステップへとつながる重要な一歩だ。東京オートサロンで示された数々の挑戦が、シーズンを通してどのようなかたちで実を結ぶのか。今季のSUBARU/STIのモータースポーツ活動に大いに期待したい。