これからもZC33Sを楽しみつくす!
老舗カンサイサービスがスイフトチューンを再始動!
豊富な経験と柔軟なアイディアを武器に、車種を問わず確かな仕事を積み重ねてきたカンサイサービス。歴代スイフトにも数多く携わってきたが、ZC33Sについては発売当初から継続的にチャレンジを重ねてきた存在だ。

目指したのは、あくまでストリートを主軸としながら、サーキット走行にも対応できる耐久性と速さの両立。エンジンは吸排気チューンからブーストアップという王道のファーストステップに始まり、HKS製GTIII-FXスポーツタービンキットの装着へと発展してきた。メニュー自体は決して奇抜ではないが、それらを最大限に活かすECUセッティングには、老舗ならではのノウハウが惜しみなく注ぎ込まれている。

現在テスト中の新GTIIIタービン仕様では、すでに240psオーバーを記録。1トンを切る軽量なボディとの組み合わせにより、チューンドカーならではの刺激的な加速を味わえる仕上がりとなっている。ZC33Sは燃料系に余裕があるため、この仕様でもECUセッティングのみで対応可能という点も心強い。

パワーアップと同時に重視しているのが冷却対策だ。サーキットを連続周回して楽しむならオイルクーラーは必須。大容量インタークーラーとともに、いずれもHKS製をチョイスしている。
足まわりは、かつてはハイパーマックスⅣ GTをベースとしたオリジナルスペックを装着していたが、現在はハイパーマックスRへと進化。実はこのハイパーマックスRも、市販モデルとは異なる独自セッティングが施されているという。

スポーツ走行では物足りなさを感じる純正シートは、レカロ製へと交換済み。カンサイサービスでは、シートをはじめタイヤ&ホイールといった周辺パーツも幅広く取り扱っている。

中でも強いこだわりを見せるのがLSDのセッティングだ。LSDはどんなクルマにとっても重要な要素だが、FF車であるスイフトでは速さだけでなく、乗りやすさにも大きく影響するポイントとなる。各メーカーの特性を見極め、必要に応じて内部プレートのセッティング変更まで行ってきた。
これまでは加速時のみ効く1ウェイを採用してきたが、現在は減速時にも作用する1.5ウェイをテスト中。安定感が増しながらもアンダーステアは出にくく、ハイパワーチューンとの相性も良好とのことだ。
向井さん自身が「FFコンパクトスポーツのベストバランス」と語るこのZC33S。数年前、カンサイサービスでは一度スイフトスポーツの開発を完了し、デモカーも売却されていた。
しかし2025年、ZC33S生産終了のニュースを受け、再びデモカー開発を決意。最新パーツを用い、新たな魅力を引き出すプロジェクトがスタートした。


「ZC33Sは間違いなく名車と呼べる1台。これからも長く、多くの人に楽しんでもらえるよう、もう一度本気で取り組んでみることにしました。今はライトチューンの次のステップとして、少し刺激が欲しい人向けのハイパワー仕様をテスト中なので、ぜひ期待してほしいですね」。
そう語る向井さんの言葉どおり、エンジンや足まわりだけでなく、スタイリング面でもアップデートが進行中。オリジナルのクーリングボンネットやリヤウイングによって、機能と存在感を両立させている。
なお、3連ダクトを備えるクーリングボンネットは、エンジンルーム内の熱気を効率よく排出するためにリニューアルされたアイテム。裏面形状を見直すことで剛性アップと軽量化を両立し、レインダクトも標準装備する。価格はFRP製が14万5200円、カーボン製が18万400円。

現在開発中のリヤウイングは、ノーマルのルーフスポイラーに追加するタイプ。派手すぎることなく、確実に存在感を主張する絶妙なボリューム感が魅力だ。

ZC33Sのポテンシャルを知り尽くしたカンサイサービスだからこそ、いま改めて挑む意味がある。速さ、耐久性、そして乗りやすさ。そのすべてを高次元で成立させながら、時代に合わせて進化を続けていく姿勢は、ZC33Sという名車の価値をさらに引き上げていくはずだ。
生産終了を迎えた今だからこそ、本当に“これからが本番”。カンサイサービス流スイフトスポーツの進化は、まだ終わらない。
●取材協力:カンサイサービス 奈良県奈良市小倉町1080 TEL:0743-84-0126
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