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今日は何の日?

■斬新な室内レイアウトで異彩を放ったRVR

1991年にデビューした三菱「RVR」

1991(平成3)年2月4日、三菱自動車から「RVR(Recreational Vehicle Runner)」が発表(発売は同月14日)された。コンパクトながら広い室内空間と、高性能エンジンとフルタイム4WDによって街乗りでもオフロードでも快適に走行できるマルチユースなRVとして人気を集めた。

1991年にデビューした三菱「RVR」のリヤビュー

コンパクトミニバンのシャリオをベースにショートボディ化したRVR

現在は世界的にSUVが人気だが、1980年代後半~1990年代には日本で空前のRVブームが起こった。RVは、当時流行ったスキーやキャンプなどのレジャーに使えるマルチユースなクルマを指し、広義ではクロカン4WDやステーションワゴン、ミニバンなどを含む。

1991年にデビューした三菱「RVR」

RVRは、コンパクトミニバン「シャリオ」の2代目をベースに、家族でアウトドアが楽しめるコンパクトなRVとして1991年2月のこの日に発表された。RVRは、乗用車感覚で誰にでも運転しやすく、しかもスペース性に優れた“コンパクト&トール”ボディで、300mmのスライド幅を持つリアシートによって、リムジンのような広い後席スペースが大きなアピールポイントだった。

三菱「RVR」に搭載された4G63型エンジン
三菱「RVR」に搭載された4G63型エンジン

パワートレインは、最高出力140ps/最大トルク17.5kgmを発揮する2.0L 直4 DOHCと5速MTおよび4速ATの組み合わせ。駆動方式は、FFとVCU(ビスカスカップリング)付センターデフ式のフルタイム4WD が用意された。

三菱「RVR」のコクピット

車両価格は、139.6万~188.5万円(5速MT)/148.4万~197.3万円(4速AT)。当時の大卒初任給は17.5万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で183万~248万円/195万~259万円に相当する。

三菱「RVR」の前席の居住性

高性能エンジンとフルタイム4WDによって、オフロードでも街乗りでも快適に走行できるコンパクトなRVRは、RVの中でも異彩を放ち、アウトドア派から絶大な人気を獲得してヒットモデルとなった。

三菱「RVR」の後席の居住性
三菱「RVR」のカーゴスペース

スポーツ性とオフロード性を高めたRVRスポーギアを追加

人気を獲得したRVRのデビューから約1年半後の1992年9月、エンジンをパワーアップしてよりスポーツ性とオフロード性を高めた「RVRスポーツギア」がデビューした。

1992年にデビューした三菱「RVRスポーツギア」

RVRよりも地上高を高め、フロントにはカンガルーバーと大型フォグランプ、サイドにルーフフレーム、リアには定番のスペアタイヤを装備してワイルドさをアピール。ベースのRVR同様、乗り降りに便利な片側スライドドア、5人が楽に座れる室内空間、特に後席はRVRと同様、他を圧倒する広さが確保された。

三菱「RVRスポーツギア」のリアビュー

エンジンは、最高出力160ps/最大トルク19.0kgmの2.0L 直4 DOHCインタークーラーターボ、88ps/18.0kgmの2.0L 直4 SOHCディーゼルインタークーラーターボの2種エンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせ。駆動方式は、全車フルタイム4WDである。

車両価格は、206.1万~229.9万円(ガソリン車)/204.1万~227.9万円(ディーゼル車)。RVRよりも高額な設定だが、オフロード性を高めたRVRスポーツギアの登場はRVRの人気をさらに加速した。

RVブームをけん引した3台の三菱RV

1990年代のRVブームの中心的な役割を果たしたのは三菱自動車であり、その代表的なモデルが「パジェロ」と「デリカ」、そして「RVR」だ。

RV旋風を巻き起こした1991年にデビューした三菱2代目「パジェロ」

1991年にデビューした2代目パジェロは、2WDと4WDを切り替えられる“スーパーセレクト”や“マルチモードABS”などを装備して、舗装路から悪路、雪道などオールラウンドの走破力が魅力。それを実証したパリダカ・ラリーでの優勝などで、日本中にパジェロブームを起こした。

1994年にデビューした三菱「デリカ・スペースギヤ」。ミニバン4WDとして人気を獲得

また1994年に登場した4代目デリカのデリカスペースギアは、2代目パジェロをベースに開発された本格4WDのミニバン。多人数が楽しめるミニバンの要素と、オフロードでの優れた走破性を合わせ持つ唯一無二のミニバンとして、現在も進化しながら高い人気を誇っている。

そして、3台目が1991年にデビューしたRVRなのだ。

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RVRは、1997年に2代目へと引き継がれたが、2002年に一旦生産を終了。そして、2010年に復活した3代目は、RVからコンパクトSUVへと大きく変貌して注目を集めた。日本市場のブームがRVからSUVへと推移したための変貌だが、SUV化したRVRは1990年代のRVRのような人気は得られず、2024年に生産を終えた。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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