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今日は何の日?

■名車トヨタ2000GTを継承したA70型スープラ

トヨタA70型「スープラ」

1986(昭和61)年2月6日、トヨタは国内で初めて海外名スープラを名乗ったA70型「スープラ(通称:ナナマルスープラ)」を発売した。A70型スープラは、1967年に登場した名車「トヨタ2000GT」の血統を継承した本格FRスポーツあることを宣言し、“TOYOTA 3000GTスープラ”いうキャッチコピーを掲げた。

名機トヨタ2000GT

初代スープラは、日本ではセリカXXを名乗る

1978年に誕生したトヨタ初代「セリカXX(海外名:スープラ)

上級スペシャリティカーの「セリカXX(ダブルエックス)」は、1978年に誕生した。車名の“X”は、最大のライバルである日産「フェアレディZ」の“Z”を意識したものとされている。セリカXXは、海外では「スープラ」を名乗り、世界的にみればこれが初代スープラとなる。

1978年に誕生したトヨタ初代「セリカXXのコクピット

セリカXX(A40/A50型)は、2代目「セリカ」をベースにしたワンランク上のグランドツーリングカーとして、フロントノーズを長くして全体的にボディを拡大。トヨタのTをあしらったフロントグリルに角形ヘッドライト、ボディ同色のウレタンバンパー、鏡面仕上げのセンターピラー、横長のリアコンビネーションランプなどを採用して、スポーティさと高級感をアピールした。

パワートレーンは、最高出力125ps/最大トルク17.5kgmを発揮する2.0L 直6 SOHC(M-EU)、170ps/24.0kgmの2.6L 直6 SOHC(4M-EU)の2種のエンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせ。セリカ搭載の4気筒から6気筒エンジンに変更し、また北米向けにパワフルな大排気量2.6Lエンジンを用意した。

高級化した分、価格も高かった(2.6L:171.8万~190.9万円)ので、大人のスペシャリティ感が強く、日本よりもむしろ北米でヒットモデルになった。

セリカXXの3代目(A70型)から国内もスープラを名乗る

1981年にデビューしたトヨタ2代目「セリカXX」
1981年にデビューしたトヨタ2代目「セリカXX」

セリカXXは、1981年7月にモデルチェンジで2代目 A60型へ移行。初代同様、セリカをベースにリトラクタブル式ヘッドライトを持つウェッジシェイプのデザインとなった。2代目セリカXXは、ラグジュアリー感に加えてスポーティさを印象付けた。

トヨタA70型「スープラ」のトップビュー

そして1986年2月のこの日、セリカXXは3代目を迎えたが、これを機に日本でもスープラを名乗った。リトラクタブルヘッドライトや大型エアカットフラップなどを採用したロングノーズ/ショートデッキで構成される3ドアハッチバックで、スペシャリティカーからシャープなシルエットのスポーツモデルへと変貌した。

トヨタA70型「スープラ」3.0GTターボ
トヨタA70型「スープラ」GTツインターボ

トップグレードの「3.0GTターボ」には、当時最強の230ps/33.0kgmを発生する7M-GTEU型3.0L 直6 DOHCインタークーラーターボ、「GTツインターボ」には日本初のツインターボを搭載した185ps/24.5kgmの1G-GTEU型2.0L 直6 DOHCエンジンを搭載。また2.0Lの1G-EU型NA(無過給)エンジンも用意され、多くのスポーツカーファンを魅了した。トランスミッションは、3.0GTターボには電子制御4速AT、それ以外の2.0L車には5速MTが組み合わされた。

トヨタA70型「スープラ」に搭載された3種エンジン

車両価格は、335.5万円(3.0GTターボ)/271.5万~295.9万円(GTツインターボ)/200.9万~241.6万円(2.0L NA)。当時の大卒初任給は、14.6万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約528万円(3.0GTターボ)/428万~466万円(GTツインターボ)に相当する。高額ではあるがスープラは多くの若者の憧れのクルマになった。

1986年にデビューしたトヨタA70型「スープラ」の主なスペック

さらに1990年には、マイナーチェンジで3.0L 直6 DOHC インタークーラーターボに代えて、最高出力がトヨタ初の出力自主規制値280ps/最大トルク37.0kgmを発揮する1JZ-GTEU型2.5L 直6 DOHCインタークーラーツインターボ搭載の「スープラ2.5GTツインターボ」が追加された。

トヨタA70型「スープラ」はグループAでも活躍した

国内スープラ2代目、3代目と続いたが現在は休止中

1993年にデビューしたトヨタA80型「スープラ」

1993年5月、国内向け2代目「A80型スープラ(海外では4代目)」がデビューした。走行性能だけでなく、環境性能や安全性能も高め、エンジンは225ps/29.0kgmを発揮する2JZ-GE型3.0L直6 DOHCと、そのツインターボ版2JZ-GTE型280ps/44.0kgmの2種。また新設計した4輪ダブルウィッシュボーンや超扁平タイヤ、大容量のブレーキなどにより、あらゆる走行状況下で安定したスポーツ走行ができた。

1993年にデビューしたトヨタA80型「スープラ」のリヤビュー
1993年にデビューしたトヨタA80型「スープラ」に搭載された2JZ-GTE型エンジン
トヨタA80型「スープラ」のコクピット。全体的にラウンドして視認性もいい

A80型はモータースポーツでもル・マン24時間に参戦したほか、国内では“SUPER GT(GT500)”クラスに参戦して大活躍し、2002年8月にいったん生産を終了した。

2019年に17年ぶりに復活した現行(5代目DB型)トヨタA90型「スープラ」

生産を休止していたスープラだったが、多くのファンの要望に応えて17年ぶりの2019年5月に3代目となるDB型「GRスープラ」として復活を果たした。GRスープラは、協業関係にあるBMWとの初の共同開発モデルということで大きな注目を集めた。

トヨタA90型「スープラ」に搭載されたB58/B48型エンジン

伸びやかなロングノーズ/ショートデッキの低重心フォルムを継承し、ダブルバブルルーフやヘッドライトの位置を車両の内側に寄せたシルエットは、名車「トヨタ2000GT」を彷彿させるものがあった。

パワートレーンは、BMW製の最高出力340ps/最大トルク51kgmを発揮するB58型3.0L 直6 DOHCインタークーラーツインスクロールターボ、B48型258ps&197psの2.0L直4 DOHC インタークーラーターボの3種のエンジンと、8速マニュアルモード付ATの組み合わせ。FR駆動ながらフロントミッドシップの前後重量配分50:50によって、力強い動力性能とシャープな操安性が高く評価された。

しかし、国内3代目スープラは残念ながら2026年3月をもって生産を終了する予定だ。

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1986年に追加されたトヨタA70型「スープラ・エアロトップ」
1988年のMCに合わせ登場したグループAホモロゲ用 MA70型「スープラ3.0GTターボA」
1990年、A70型スープラ最後のMCで追加された280ps1JZ-GTE型エンジン搭載の「スープラ2.5GTツインターボR」

A70型スープラは、日本初の女性首相となった高市早苗氏が乗っていたことで再び注目を集めた。奈良市のミュージアムで展示されており、見に来た若者が“昔はこんなカッコいいクルマがあったんだ”とインタビューで語っていた。今のクルマに魅力を感じないのかな。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

【セリカXX~A90スープラまで画像ギャラリー】

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