ワイパー交換の前にすべきはガラスの掃除

ビビリ音対策はガラスの清掃が基本だ。清掃をすることで異常箇所も特定しやすくなる。ただしワイパーゴムの過度な清掃はビビリ音を助長する場合があるため、濡れたクロスで軽く拭き上げる程度に留めよう。ビビリ音止め剤の使用も有力な一手だが、根本原因の解消にはならない。

ビビリ音は、ワイパーゴムがガラス面を払拭する際に断続的に引っかかることで発生する。引っかかりを起こす原因はワイパーゴムの劣化やワイパーアームの曲がりや歪み、ガラスの汚れなどだ。

ワイパーゴムやワイパーアームに破損や変形が見られない場合は、まずガラスの清掃を実施してみよう。

ビビリ音は、ガラス表面の摩擦抵抗が均一でない場合にも発生しやすい。一見キレイに見えるガラスでも、排気ガスやワックス成分による油膜や汚れが付着している。また、撥水コートの施工ムラが抵抗を生んでいる場合もある。ウロコ状の水垢もゴムの滑りを阻害する大きな要因だ。

これらの汚れや被膜を落とすだけで、ビビリが解消される場合も少なくない。こうした汚れは水洗いやシャンプーだけでは落としきれないため、市販のガラスクリーナーや無水エタノールなどを使い、油膜や水垢、古い撥水コート被膜など徹底的に除去してみよう。

撥水コートしたガラスに対し、撥水コート非対応のワイパーゴムを使用している場合にもビビリ音が出やすい傾向にあるようだ。この場合も、一度古い撥水コート被膜を完全に除去して、音の発生具合を確かめてみるとよいだろう。

大体のビビリ音はこれで解決!ワイパーゴム&ブレード交換

ワイパーゴムは、ひび割れや裂け目がなくても半年から1年程度での交換が推奨されている。欧州車は高速度域での浮き上がりを抑えるために押し付け圧が高く、ビビリ音が発生しやすいのが一般的だ。

ワイパーゴムは紫外線や温度変化によって変質しやすく、硬化して柔軟性を失うとガラス面に密着できなくなり振動を誘発しやすい。また変形して払拭角度が変化した場合にもビビリ音が発生しやすくなる。

ワイパーゴムの端がちぎれている場合はもちろん、1年以上使い続けているワイパーゴムはビビリ音も出やすくなるため交換を検討すべきだ。ガラスを徹底的に清掃してもビビリが消えない場合にもワイパーゴムの交換を試してみよう。

ワイパーゴムは、ゴム単品とブレード一式のセットの2形態で販売される。ビビリ音の原因がゴムにあると断定できる場合は、ゴム単品での購入が経済的だ。トーナメント式ワイパーブレードの場合、トーナメント部の固着やガタつきもビビリ音を助長する。劣化や異常が見られる場合はワイパーブレードごとゴムを交換しよう。

また、装着するゴムの種類もビビリ音の発生に影響することも知っておきたい。もっともビビリ音が出やすいのは、安価で何の加工もされていない生ゴム(天然ゴム)製のノーマルワイパーだ。

摩擦抵抗を抑えるために炭素コーティングを施したグラファイトワイパーは払拭性能が高いうえ、ビビリ音も生じにくい。ただし炭素コーティングが剥がれるとノーマルワイパーと同性能に落ち着いてしまう。

高い払拭性能とビビリ音耐性を持つのはゴムにシリコンを配合、もしくはコーティングを施したシリコンワイパーだ。ただし、価格はやや高めとなる点には注意しよう。

また、撥水コートや撥水ウォッシャー液を常用するなら、撥水コート専用品として販売されるワイパーゴムを選んだ方がビビリ音が出にくい傾向にあるようだ。高速度域でのみビビリ音が出る場合は、走行風を受けるほどガラス面に強く押し付けられるエアロワイパーを選ぶとよいだろう。

どうしても直らないならワイパーアーム調整を試してみよう

ワイパーゴムはガラス面に対して垂直に接する状態が基本だ。ワイパー動作の「上がり」と「下がり」行程のどちらかでビビリが発生する場合は、ワイパーアームの歪みによって特定方向でスムーズな反転(倒れ込み)ができていない可能性が高い。

アーム自体に曲がりや歪みが生じていると、新品のワイパーゴムに交換したとしてもビビリ音は解消しない。その場合はワイパーアームの角度調整もしくはアーム自体の交換が必要となる。

ワイパーアームが破損することは稀だが、雪国ではワイパーで重い雪を無理によせて歪みが生じたり、落雪によって曲がったりしやすい。そのほか、洗車機の負荷やオートワイパーの誤作動で破損させる例も多いようだ。

ワイパーアームは頑丈そうに見えても、先端付近は腕力で簡単に曲がる。ワイパー交換作業中に、ちょっとしたはずみで曲げてしまうこともある。

こうした歪みや曲がりはDIYでも修正できるが、目視での微調整は難しい。失敗すればビビリ音を助長するほか、ワイパーの払拭不良やゴムの偏摩耗の原因にもなりかねない。

ワイパーの状態は安全にも関わるため、調整はプロに任せたい。DIYでワイパーアームを交換した場合も製品個体差により正常な角度になっていない場合がある。ワイパーの払拭状態に違和感があれば点検と調整をしてもらうとよいだろう。