噴射角度ズレの原因は走行振動とワックスや汚れによる詰まり

棒状の水を飛ばす直射式ノズルの噴射口は、ボールジョイントのような構造で半固定状態となっており、走行振動などによって少しずつ向きが変わってしまう。
また、洗車時のボディワックスが噴射口に付着し、ウォッシャー液の通り道を狭めてしまうことでも噴射の向きが変わる。ワックス入りウォッシャー液の使用も成分が固形化することで詰まりを引き起こし、噴射方向のズレが起きやすい。
ウォッシャーノズルは露出している部分だけに、砂埃や雨水に含まれる不純物の蓄積も少なからずあり、ワックスの付着は汚れと詰まりを助長してしまう。
拡散式やミスト式(噴霧式)の場合は噴射方向の調整が難しいが、丸い穴が開いているだけの直射式ノズルの場合は、安全ピンのような細く丈夫な金属棒を穴に差し入れて力を加えるだけで向きを変えることが可能だ。
「安全ピン」でウォッシャー液の向きを0円エイミング

向きだけを直したい場合であっても、まずは清掃からはじめるとよいだろう。詰まりがひどい場合は異物を除去しただけで水の向きや勢いが変わってしまうため、最初に向きの調整をしてしまうと二度手間になってしまう。
また、1つのノズルヘッドに2つ以上の穴がある場合や、2つのノズルヘッドが備わっている車種は、問題がある穴だけでなく、すべての清掃を済ませてから向きの調整を行うべきだ。
多くのクルマは配管が分岐する形で各ノズルにつながっており、複数の穴がある場合は一部の詰まり具合が他方の水圧に干渉する。そのため、すべての穴を正常にしてからでないと正確な方向調整はできない。
清掃の方法は、先端の鋭い部分でノズル内の壁面に付着したワックスや汚れを削ぎ落とすように出し入れを繰り返すだけだ。その後、落とした細かな異物はウォッシャー液を噴射して排出しよう。ワックスの詰まりを除去するなら、安全ピンの針よりも細い裁縫針の方が使いやすいかもしれない。
向きの調整は前述したとおり、ノズルの丸穴に安全ピンの針を差し込み、ピンを上下左右に動かすことで行える。ただし力加減が難しいうえ、わずかに動かしただけで噴射方向は大きく変わってしまう。向きを変える度にウォッシャー液を噴射して、最適な位置に噴射されるよう調整を繰り返そう。
調整後は走行チェックも欠かさずに

ウォッシャー液の適正な噴射位置はガラスの中央よりやや上側だ。乾拭きになるとガラスを傷つける原因になってしまうため、ワイパーの上端付近にもしっかりとウォッシャー液がかかるように調整したい。
ウォッシャー液は走行風の影響も受ける。停車中だけでなく高速走行時の噴射状態も確認できればベストだ。
もし、清掃をしても噴射の勢いが不足しているようならポンプの劣化や配管途中にあるワンウェイバルブの詰まり、配管からの水漏れなどの原因が考えられる。これらの修理は安全ピンでの向き調整のように簡単には行えないため、プロに修理を依頼しよう。